出版社内容情報
世界とネットを自在にサーフしながら、大波小波を乗りこなす、瞠目すべき、古典文学研究の最前線。『源氏物語』『平家物語』『今昔物語集』から、夏目漱石、芥川龍之介、宮沢賢治までを、新たな視点で読み明かす。
内容説明
古来、日本文学は、インドや中国、朝鮮半島、また東南アジア、欧米など、いつも外来の文化や宗教の受容を経て、独自の世界を育んできた。21世紀に入って、グローバル化とインターネットを通じた研究ネットワークは、そうした日本の古典文学の新たな側面を発見することに貢献してきた。そしていま、コロナ禍とそれに伴うデジタル化の加速は、古典文学研究の視界を、もう一度、一変することになった。古くて、新しい、古典文学の世界に、ようこそ!
目次
第1章 本をツナグ/知をツナグ?―大英図書館のソファから
第2章 『平家物語』と『ハイドリオタフィア』―夏目漱石とベネディクト・アンダーソンを「ツナグ」もの
第3章 煙たい月は泣いているのか?―日本文化と擬人化の一面
第4章 視覚文化と古典文学―スパイラルなクロニクル
第5章 芥川龍之介と『今昔物語集』の風景
第6章 “妊娠小説”としての『源氏物語』とブッダ伝
第7章 夢と日本文化
付記 旅のフローチャート―描きかけの地球儀から
著者等紹介
荒木浩[アラキヒロシ]
国際日本文化研究センター教授・総合研究大学院大学教授。専門は日本古典文学。1959年生まれ。京都大学大学院博士後期課程中退。博士(文学、京都大学)。大阪大学大学院教授などを経て、2010年4月より現職。国文学研究資料館併任助教授、コロンビア大学客員研究員、ネルー大学、チューリヒ大学、ベトナム国家大学、チュラーロンコーン大学、ソフィア大学の客員教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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