出版社内容情報
ある戦後史・ある経済体制論
その美しい車輛と車窓から見える風光明媚な風景で人気のドイツ鉄道。ドイツの人々の生活と経済を支えてきた旧ドイツ国鉄は、戦後東西ドイツ分断の時代、DB(西ドイツ国鉄)とDR(東ドイツ国鉄)に分かれ、別の発展の道を歩む。そこには近代技術を担った大組織の苦悩と鉄道に関わる人々の人生があった──。1945年から1990年までの旧東西ドイツを舞台に、当時の史料からいま明らかにされる、もうひとつの戦後ドイツ史。
内容説明
ナチス・ドイツ後の分断国家に、鉄路は残された。冷戦下、歴史の荒波のなかで近代技術を担い、それぞれの道を歩んだふたつの大組織の変遷と、鉄道に人生をかけた人々のドラマをもとに克明に描く、もうひとつの戦後ドイツ史。
目次
はじめに―「あちら」と「こちら」の鉄道
第1章 占領下のドイツ・ライヒスバーン(1940年代後半)
第2章 ライヒスバーンの東西分断―西ドイツ・ブンデスバーンと東ドイツ・ライヒスバーンの誕生(1940年代末~50年代)
第3章 一九五〇年代・ベルリン・Sバーン
第4章 「ベルリンの壁」その後(1960年代~70年代初頭)
第5章 ドイツ・ライヒスバーンの遺児―東西ドイツ国鉄の人びと
第6章 明日は突然ならず(1980年代)
おわりに―「あちら」も「こちらも」…
著者等紹介
〓澤歩[バンザワアユム]
大阪大学大学院経済学研究科教授。1966年生まれ。大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程中退、在ベルリン日本国総領事館(当時)専門調査員などを経て現職。専門は近現代ドイツ経済史・経営史。博士(経済学)。著書に『ドイツ工業化における鉄道業』(有斐閣、第50回日経・経済図書文化賞)、『鉄道人とナチス』(国書刊行会、第44回交通図書賞、第20回鉄道史学会・住田奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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