出版社内容情報
コロナ禍で不安の高まる時代に、人文学にできることは何か──。一つの事象を様々なコンテクストから読み解く文学研究の技法を知ることで、私たちの人生はより豊かなものになると著者は語ります。本書はブルデュ-、カミュ、フロイトそして漱石などの技法をもとに、ポスト・トゥルースの時代と呼ばれる今ふたたび注目される文学・漫画・映画を取り上げ、多様な読みの方法論を入門・対話形式でご紹介します。
内容説明
ポスト・トゥルースの時代、人文学にできることは何か。一つの事象をさまざまなコンテクスト=文脈から読み解く文学研究の技法を知ることで、私たちの思考はより豊かに、深みを増す。ジュネット、フロイト、ブルデューなどの解釈をもとに、いまふたたび注目される文学・漫画・映画を取り上げ、多様な“読み”の方法論を紹介する。
目次
1部 多様な“読み”の方法論―コンテクスト理解のために(実証主義的方法―夏目漱石『吾輩は猫である』;記号学;ナラトロジー;精神分析的批評;精神分析で作品を読み解く ほか)
2部 文学をふかく読むこと―漱石とともに考える(漱石と倫理―文学の幼年時代;漱石をめぐる対話)
著者等紹介
千葉一幹[チバカズミキ]
大東文化大学文学部教授。文芸評論家。1961年生まれ。1990年東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化博士課程単位取得満期退学。東北芸術工科大学助教授、拓殖大学商学部教授などを経て現職。「文学の位置―森鴎外試論」で群像新人文学賞、『宮沢賢治―すべてのさひはひをかけてねがふ』で島田謹二記念学藝賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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