24/7―眠らない社会

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757143319
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

資本主義は睡眠を終わらせる

現代社会の「知覚の危機」を考察する長編エッセイ。いまや情報管理社会は、人々の睡眠時間をコントロールするまでに至っている。人々は24時間、情報や視覚イメージの生産・消費機構の中におかれ、眠らない世界=24/7に住むようになりつつある。映画、美術作品などを例に挙げつつ、アメリカの現代美術史を代表する碩学が問いかける警世の書。

※24/7:「24 hours/7 days a week」 1日24時間・週7日。「休みなくずっと」という意味。

第1章 不眠社会の誕生
第2章 加速するテクノロジーと消費
第3章 24/7の管理社会――工場のアーク灯からテレビ、サイ バースペースへ
第4章 生の物象化と共同性の夢

【著者紹介】
【著者】ジョナサン・クレーリー:1957年生まれ。コロンビア大学教授(美術史・芸術理論)。プリンストン大学建築学科客員教授。著書に『観察者の系譜・新装版』(以文社)、『知覚の宙吊り』(平凡社)などがある。

内容説明

資本主義は睡眠を奪う。市場は24時間休みなく開き、電子メディアも24時間誘惑をつづける。人々は情報やイメージの生産・消費機構の中におかれ、眠らない世界=24/7に住みつつある…アメリカ現代美術史を代表する碩学が問いかける警世の書!

目次

第1章 不眠社会の誕生
第2章 加速するテクノロジーと消費
第3章 24/7の管理社会
第4章 生の物象化と共同性の夢

著者等紹介

クレーリー,ジョナサン[クレーリー,ジョナサン] [Crary,Jonathan]
コロンビア大学教授。現代美術・美術理論。美術批評家・エッセイスト。美術・人文系の非営利独立系出版社ゾーン・ブックスの基幹編集委員を創設以来務める

岡田温司[オカダアツシ]
1954年生まれ。京都大学大学院教授。西洋美術史

石谷治寛[イシタニハルヒロ]
1977年生まれ。京都大学人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。甲南大学人間科学研究所博士研究員。美学・美術史、視覚文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

23
13年初出。連続的労働と消費のための24時間・週7日フルタイムの24/7(6頁)。24/7:無関心の時間。生のもろさは不適。睡眠必須でも可避(14頁)。不感症と健忘症、経験可能性を無効にする領域(24頁)。睡眠は、グローバルな消費社会の要求を逃れ、挫く(33頁)。重要なのは、他者の保護への信頼(38頁)。競争、発展、貪欲、私的安全と快適さを個人のゴールにして、他者の犠牲の下で形成(54頁)。フーコーの規律制度:調整、組織、監督もされない時間、場所が監獄の連続体 として並行して存在(88頁)。2015/06/25

かやは

6
著者は美術家であり、現在のテクノロジーや進化に疑問を呈することすら許さないような現状を憂いている。それが真理をついているのか、ただテクノロジーの発展についていけないだけなのかは判断がつかなかった。ただ、情報化することの負の面を見過ごすわけにはいかないだろう。自身の欲望は全て達成されるという現代人の感覚。あまりにも便利すぎると不便なことに耐えられなくなる。世界一便利な国である日本は、果たして世界一幸せな国だろうか。解説の通り、直接言及はされていないが、ここで述べられる事柄は日本をよく表しているように思える。2023/10/03

らむだ

3
一日24時間、一週間休みなく動きつづける社会の不眠性に焦点を当てたエッセイ。2023/02/11

だんぶる

3
なんとか読みきりました。題名に引かれて購入したので中身を見てびっくり!睡眠にまで資本主義の魔の手が伸びてきている現実に警鐘を鳴らしている。確かに様々なサービスが年中無休で提供される世の中、何でもインフラとしては提供しておいた方がお客様のためにはなりそうだが、それに依存した社会になるのも危険なような気もする。注意を獲得するとか、管理社会とか気になるフレーズか出てきたので機会があれば手を広げてみたい。2015/05/04

chiro

2
GAFAを筆頭にテクノロジーが可能にしたシステムが実際には我々から眠りを奪うほどに搾取され続ける社会を現実のものとしていることについて示すと共に警鐘を鳴らしている著作。ここで描かれていることについては多くの識者もし適しているし、こうした仕組みが格差を拡げ、かつ資本主義の限界をも示しているが、一方で加速主義のようにこの形を突き詰めた先に可能性を見出そうとしている者たちもいる現実があることも忘れてはいけない問題だと感じた。2020/07/29

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