出版社内容情報
歴史研究の「消費論的転回」をリードする代表的研究者の論集!
近代を特徴づける消費文化の諸相をテーマごとに書き下ろす新シリーズ。
第1巻は、「消費文化史」の代表的な研究者がそれぞれの研究の最先端である論文を収録する。
15~18世紀の織物の流行が、当時のグローバル経済によってどのように変容したのか。ヴェスヴィオ火山観光が持つ意味。18世紀ドイツで起きたバブル崩壊に、人々は何を思ったのか。「消費」の研究に必要な欲望と幸福感の関係性は? 各分野の読むべき文献リストも収録。
シリーズ・イントロダクション 消費社会の成立と政治文化(草光俊雄)
第1章 アジアの手織物とヨーロッパのファッション1400-1800年
第2章 南の魅力:消費欲とツーリズムの歴史のケーススタディ
第3章 ヴァーチャルな店構えと無形商品:ショッピングとしての18世紀の投資
第4章 消費と幸福度
【著者紹介】
ハートフォードシャ大学教授
内容説明
なぜ人は火山に登るのか。J・スタイルズ、J・ブルーア、A・オファ等の歴史家を迎え、斬新な問題提起と多彩なアプローチからなる新分野を展望する。シリーズ“消費文化史”第1弾。
目次
序章 消費社会の成立と政治文化(奢侈論争、徳と作法;公共圏の成立と文化)
第1章 アジアの織物とヨーロッパ(近世イギリスにおける織物の輸入代替プロセス;「キャラコ熱」伝説 ほか)
第2章 ヴェスヴィオに登る―ツーリズムの歴史を読み直す(古典・古代社会を確認する旅;古典世界と交わる―実感の旅 ほか)
第3章 ショッピングとしての投資―仮想ショーウィンドゥの中の無形商品(金融取引の発展とドイツ語圏ヨーロッパ;消費としての投資 ほか)
第4章 消費と幸福(金さえあれば幸せになれる(自明の理その1)
金があっても幸せになれない(自明の理その2) ほか)
著者等紹介
草光俊雄[クサミツトシオ]
1946年生まれ。慶應義塾大学卒、英国シェフィールド大学大学院で博士号取得。ケンブリッジニーダム研究所、上智大学、日本女子大学、東京大学を経て、放送大学教授
眞嶋史叙[マジマシノブ]
慶應義塾大学卒、オクスフォード大学社会経済史学科にて博士号取得。マンチェスター大学社会文化研究所専任研究員を経て、学習院大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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