経済学者、未来を語る―新「わが孫たちの経済的可能性」

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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757123359
  • NDC分類 331.19
  • Cコード C0033

出版社内容情報

トップ経済学者たちが予測する、これからの100年!

ソロー、シラー、ロスなどのノーベル経済学賞受賞者を含む経済学者が、ケインズのエッセイ「わが孫たちの経済的可能性」(『説得論集』所収)にならい、これからの100年間の世界について大胆に予測する。

【執筆者】
イグナチオ・パラシオス=ウエルタ(序章・編者)
 LSE経営学部教授。サッカーのPK戦の研究で有名。
 企画提案者。

ダロン・アセモグル(第1章)
 経済史とマクロ経済学の分野で活躍。
 『なぜ国家は衰退するのか』(早川書房)

アンガス・ディートン(第2章)
 消費の理論と実証で世界的権威。
 『大脱出』(みすず書房)

アヴィナッシュ・K・ディキシット(第3章)
 MIT客員教授。
 『戦略的思考をどう実践するか』(阪急コミュニケーションズ)

エドワード・L・グレイザー(第4章)
 都市経済学の若手のホープ。
 『都市は人類最大の発明である』(NTT出版)

アンドリュー・マスコレル(第5章)
 ミクロ経済学の教科書で世界的に著名。

ジョン・E・ローマー(第6章)
 数理マルクス経済学のパイオニア。
 『分配的正義の理論』(木鐸社)

アルヴィン・E・ロス(第7章)
 マッチング理論の権威。
 2012年ノーベル経済学賞受賞

ロバート・シラー(第8章)
 2013年ノーベル経済学賞受賞。
 『それでも金融はすばらしい』(東洋経済新報社)

ロバート・M・ソロー(第9章)
 経済学の「最後の巨匠」。1987年にノーベル経済学賞受賞。
 『成長理論』(岩波書店)

【著者紹介】
LSE経営学部教授。サッカーのPK戦の研究で有名。企画提案者。

内容説明

ケインズとともにトップ経済学者が今後100年を予測する。ノーベル経済学賞受賞者を含む10人の経済学者がケインズの「わが孫たちの経済的可能性」に倣って、来たるべき世界の姿を論じる。

目次

第1章 孫たちが受け継ぐ世界(ダロン・アセモグル)
第2章 暗闇を抜けて明るい未来へ(アンガス・ディートン)
第3章 二一世紀型経済ハリケーンの不確実性コーン(アヴィナッシュ・K・ディキシット)
第4章 富と自己防衛型社会(エドワード・L・グレイザー)
第5章 ケインズ、彼の孫と我々の孫(アンドリュー・マスコレル)
第6章 二一世紀のアメリカ政治とグローバルな進歩(ジョン・E・ローマー)
第7章 一〇〇年後には(アルヴィン・E・ロス)
第8章 つぎの世紀のリスクとマネジメント(ロバート・J・シラー)
第9章 つれづれなるままに未来を語る(ロバート・M・ソロー)
第10章 地球の気候を変える(マーティン・L・ワイツマン)

著者等紹介

パラシオス=ウエルタ,イグナシオ[パラシオスウエルタ,イグナシオ] [Palacios‐Huerta,Ignacio]
LSE教授。シカゴ大学で博士号(経済学)を取得。専門はゲーム理論、行動経済学。専門ジャーナル論文を多数執筆。バスク州のサッカークラブ、アスレチック・ビルバオの役員もつとめる

小坂恵理[コサカエリ]
翻訳家。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業

猪木武徳[イノキタケノリ]
1945年、滋賀県に生まれる。京都大学経済学部卒業。74年、マサチューセッツ工科大学Ph.D。大阪大学経済学部長、国際日本文化研究センター所長を経て、青山学院大学国際政治経済学研究科特任教授。専門は労働経済学、経済思想、現代日本経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

22
2013年初出。アセモグル博士によると、権利革命は歩みが遅く不完全ではあるが、全体的に見れば、今後も継続し拡大すると考える慎重な楽観主義が結論として妥当(43頁)。予測6の健康革命(49頁~)だが、イチエフからの放射能漏れの ほ の字が一言も出てこないため、これを所与として健康革命を言っていただかないと、全て間違っていく。イチエフに視察に来てもらいたい。ディートン教授:教育や健康は本来、幸福な生活に欠かせない要素。社会の幅広い層が十分な教育を受けて健康を享受してこそイノベーションが生まれ、成長(65頁)。2015/08/12

やまやま

11
この本は2013年に刊行されているので、トランプ氏の出現もコロナの流行も現実のものではない状況で書かれている。しかしながら、例えば第4章グレイザー氏の予見では伝染病の流行が大きな危機として描かれ、それも空気感染性疾患、1918年のインフルエンザを例に状況を想定しているなど、偶然の的中かどうかは読者の判断であろうが、経済学的な知識を活かして将来を想像することはケインズ卿の時代にとどまらず好奇心をそそることなのであろう。一日三時間労働で足りるという卿の予想が外れた点については本書でも議論は尽きない。2021/02/26

ばぶでん

5
優れた学識を有する人が世界の未来を予想するといったこの手の本にはついつい手が伸びてしまう。多数説では、技術進歩や経済発展には楽観的であるものの、不平等や格差の問題は残るようだ。一方、社会が成長・発展しても権力や経済力への欲望や嫉妬等の人間の本質は変らないらしい。また、環境・資源問題や新たな感染症の可能性もあり、そう楽観視できないというのも頷ける。卑近なところでは、豊かな社会では現状維持のためにコストを惜しまなくなってくるらしいから、将来の子どもの仕事として保険会社がいいかもと思いついたが、どうだろうか。2015/03/20

Hiroki Nishizumi

2
ケインズのわが孫たちの経済的可能性もよく分からなかったが、この本もちょっとピンとこなかった。時期尚早か2017/10/23

naohumi

2
経済学者、識者達が過去や現在から100年後の未来を予想している。その予想は予想通りに進むべくもなく、恐らく紆余曲折多々あるはずだと思う。そういった最中、この先を見据えて、今をどう過ごすかで未来が形作られる。その意識を読者が持ち、行動に移すならば、この本の意義はより深まるのではないかと感じた。2015/04/13

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