叢書《制度を考える》<br> 見えざる手をこえて―新しい経済学のために

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叢書《制度を考える》
見えざる手をこえて―新しい経済学のために

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  • サイズ A5判/ページ数 299,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784757123069
  • NDC分類 331
  • Cコード C3030

出版社内容情報

アマルティア・センの後継者による、格差、不平等、差別とたたかう経済学
利己的な個人主義に基礎をおく経済学は、グローバル化で拡大する格差・不平等の一因として、たえず批判にさらされている。経済理論で数々の実績を挙げているインド人経済学者カウシック・バスーが、その根底をなす「見えざる手」「合理的経済人」をはじめとする基礎を、経済学の内部から批判的にとらえ、利他的、道徳的な基盤を導入し、経済学の漸進的な改革を目指す。

*「見えざる手」とは? 
経済学の祖アダム・スミスの『国富論』にある言葉で、個人の利己的な行動の集積が社会全体の利益をもたらすという市場における調整機能のこと。経済学の基礎となる概念であるが、批判にさらされることも多い。

序文 鈴村興太郎
日本語版序文

はしがき

第1章 異議を讃えて
現状への不満と言説
アダム・スミスの神話
経済学の現状
理解するとはどういうことか?

第2章 見えざる手とはなにか
競争と社会厚生 は両立するか
見えざる手の定理に対する標準的批判

第3章 正統派の限界
双対解釈
実現可能集合の進化
選好の進化
社会規範と文化 について
誘因両立性について
方法論的個人主義について
知識について

第4章 法にもとづく経済
カフカの見えざる手
法と経済 ――標準的見解
焦点としての法
焦点としての法の含意
焦点としての法のゲーム理論的説明
今後の研究課題

第5章 市場と差別
自由市場は差別を減らすか?
これまでの研究
生産性の決まり方
起業家とは
新たな理論モデルに向けて

第6章 集団の化学
アイデンティティと方法論的個人主義
新たな理論の材料
利他主義、信頼、発展の関係
内集団 における利他主義の二面性
アイデンティティの副作用

第7章 契約、強制、介入
契約自由の原則と例外
強制と自発性の解釈
大数の議論:個から集合へ
行為とルール
複数均衡
介入の範囲

第8章 貧困、不平等、グローバル化
グローバルな統治
不平等
グローバル化の事実
グローバル化の分析
不平等と貧困――五分位数の公理
貧困最小化のために許容すべき不平等
不平等とグローバル化の政策的含意

第9章 グローバル化と民主主義の後退
民主主義の不足
グローバル化と国を越える影響力
ドル化と民主主義
民主的なグローバル組織の可能性

第10章 何をなすべきか?
世界を解釈することと変革すること
不平等への「環境的反対論」
財産、所有、相続
グローバルな政策協調
「未来の植民地化」と労働者のための衡平性
絶望、そして希望へ

カウシック・バスー[カウシックバスー]
世界銀行副総裁・主席経済学者。1952年生まれ、インド・西ベンガル州・コルカタ出身。社会的選択理論を専攻し、アマルティア・センの指導の下、LSEにて博士号を取得。理論研究の分野で数々の業績をあげ、その成果を踏まえ、現在は主流派経済学
の再検討をしている。ラクナウ大学、アッサム大学、フォードハム大学(NY)、インド工学大学の名誉博士号を授与。

栗林 寛幸[クリバヤシ ヒロユキ]
一橋大学・経済研究所研究員。1971年生まれ。ケンブリッジ大学大学院博士課程中退。訳書に、ビンモア『正義のゲーム理論的基礎』(NTT出版)、バックハウス&ベイトマン『資本主義の革命家ケインズ』(作品社)がある。

鈴村 興太郎[スズムラ コウタロウ]
序文
一橋大学名誉教授。1944年生まれ。著書に、『社会的選択の理論・序説』(東洋経済新報社)、『厚生経済学の基礎』(岩波書店)など多数。監訳に、ビンモア『正義のゲーム理論的基礎』(NTT出版)など。

内容説明

アダム・スミスとカフカが描いた「見えざる手」の表と裏をつうじて、経済学の功と罪を解きあかしながら貧困と不平等のない世界を構想する!

目次

第1章 異議を讃えて
第2章 見えざる手とは何か
第3章 正統派の限界
第4章 法に基づく経済
第5章 市場と差別
第6章 集団の化学
第7章 契約、強制、介入
第8章 貧困、不平等、グローバル化
第9章 グローバル化と民主主義の後退
第10章 何をなすべきか

著者等紹介

バスー,カウシック[バスー,カウシック] [Basu,Kaushik]
世界銀行上級副総裁・主席経済学者、コーネル大学教授。1952年インド・コルカタ生まれ。アマルティア・センの指導の下、LSEで博士号を取得。社会的選択の理論、開発経済学、ゲーム理論を専攻

栗林寛幸[クリバヤシヒロユキ]
一橋大学経済研究所研究員。1971年生まれ。東京大学教養学部教養学科国際関係論卒業、英国ケンブリッジ大学大学院修士課程修了(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミッキー

2
面白かったです。個人が利己的に振る舞うことで最適が達成されると言うのが、流布されている考え故のことだと知り、眼が開かれ、個人が積極的に活動すべきなのだと分かりました。参考になりました。2016/12/10

BsBs

0
難しい本だった。個々の言い回しは難しくないが、全体として捉えるには厳しいという印象。まず前半で見えざる手が濫用されている現在の資本主義について論じ、それをもとに後半でグローバル化などの実際の問題について得失を語る、といった内容。機会の平等と言いながらも実際にはほとんど勝負の決まったことをさせられている現状について鋭く述べている。個人的には、協調に基づく体制の構築や公共善への欲求についての議論が興味深かった。今の社会はそういった善を信用しないことで成り立っているが、信用すれば全体の効用が増すことは明らかだ。2016/12/19

渓流

0
学術書、素人が読むとやけどする。 2016/09/23

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