出版社内容情報
労働経済学や教育の経済学で主流となった「実験学派」の計量分析の手法を理論と応用の面から解説する、日本で初めての書。
応用経済学に「革命」をもたらした計量分析手法のバイブル!
労働経済学や教育の経済学で主流となった「実験学派」の計量分析の手法を理論と応用の面から解説する。回帰モデルのβ係数(の期待値)を推定するための手法に焦点を絞り、理論と応用をバランスよく紹介する。
(原題:Mostly Harmless Econometrics:An Empiricist's Companion)
第1章 問いに関する問い
第2章 実験的理想
2.1 セレクション問題
2.2 無作為割当がセレクション問題を解決する
2.3 実験の回帰分析
第3章 たかが回帰,されど回帰
3.1 回帰分析の基礎
3.2 回帰分析と因果関係
3.3 異質性と非線形性
3.4 回帰分析の詳細
3.5 補論:加重平均導関数の導出
第4章 機能する操作変数
4.1 IV と因果関係
4.2 漸近的2SLS推論
4.3 2標本IVと分割標本IV
4.4 潜在的結果が同一にならない場合のIV
4.5 LATEの一般化
4.6 操作変数法の詳細
4.7 補節
第5章 パラレルワールド:固定効果、差分の差分、パネルデータ
5.1 個人の固定効果
5.2 差分の差分:事前と事後,実験群と対照群
5.3 固定効果対ラグ付き従属変数
5.4 補論:固定効果とラグ付き従属変数についての補足
第6章 ちょっと跳んじゃうんだけど:回帰不連続デザイン
6.1 シャープなRD
6.2 ファジーなRD はIV である
第7章 分位点回帰モデル
7.1 分位点回帰モデル
7.2 分位点処置効果のIV による推定
第8章 標準じゃない標準誤差の話
8.1 頑健な標準誤差の推定値におけるバイアス
8.2 パネルにおけるクラスター相関と系列相関
8.3 付録:単純なMoulton 係数の導出
【著者紹介】
マサチューセッツ工科大学経済学部教授
内容説明
今日の計量経済学の道具の中核的手法は、統計的コントロールのための線形回帰、自然実験の分析のための操作変数法、政策変更を利用する差分の差分である。応用経済学に革命をもたらした「実験学派」のアプローチを徹底解説。
目次
第1部 準備編(問いに関する問い;実験的理想)
第2部 コア(たかが回帰、されど回帰;機能する操作変数―必要なものをたぶん得られる;パラレルワールド―固定効果、差分の差分、パネルデータ)
第3部 拡張(ちょっと跳んじゃうんだけど―回帰不連続デザイン;分位点回帰モデル;標準じゃない標準誤差の話)
著者等紹介
アングリスト,ヨシュア[アングリスト,ヨシュア] [Angrist,Joshua D.]
マサチューセッツ工科大学経済学部教授。専門は労働経済学。オバーリン大学、ヘブライ大学、LSEなどで学び、1989年にプリンストン大学でPh.D.(Economics)。The American Academy of Arts and Sciences,The Econometric Societyのフェロー、Journal of Labor Economicsの共同編集者等をつとめる
ピスケ,ヨーン・シュテファン[ピスケ,ヨーンシュテファン] [Pischke,J¨orn‐Steffen]
LSE経済学部教授。専門は労働経済学。コンスタンツ大学(ドイツ)、ニューヨーク州立大学で学び、1992年にプリンストン大学でPh.D.(Economics)。現在の主な関心は、様々な労働市場の現象と応用計量経済学である
大森義明[オオモリヨシアキ]
横浜国立大学国際社会科学研究院教授。1990年、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校Ph.D.(Economics)。専門は労働経済学・家族の経済学
小原美紀[コハラミキ]
大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授。1998年、大阪大学博士(経済学)。専門は労働経済学
田中隆一[タナカリュウイチ]
政策研究大学院大学准教授。2004年、ニューヨーク大学Ph.D.(Economics)。専門は労働経済学・教育経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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