“反”知的独占―特許と著作権の経済学

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  • サイズ A5判/ページ数 433p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784757122345
  • NDC分類 507.2
  • Cコード C0030

目次

第1章 はじめに
第2章 競争下での創造
第3章 競争下のイノベーション
第4章 知的独占の害
第5章 著作権延長問題
第6章 競争のしくみ
第7章 知的独占の擁護論
第8章 知的独占はイノベーションを増加させるか?
第9章 医薬品産業
第10章 悪しきもの、良きもの、醜きもの

著者等紹介

ボルドリン,ミケーレ[ボルドリン,ミケーレ][Boldrin,Michele]
ワシントン大学セントルイス校芸術科学部ジョセフ・G・ホイト記念経済学教授。計量経済学会フェロー、ロンドンの経済政策研究センターおよびマドリッドの応用経済学研究財団のリサーチフェローでもある。「エコノメトリカ」共同編集者、「レビュー・オブ・エコノミック・ダイナミクス」編集者、ケンブリッジ大学出版局刊「マクロエコノミック・ダイナミクス」編集者、ケンブリッジ大学出版局刊「マクロエコノミック・ダイナミクス」編集顧問も務める。研究テーマは成長、イノベーションビジネスサイクル、世代間問題や人口構造問題、公共政策、制度、社会規範など

レヴァイン,デヴィッド・K.[レヴァイン,デヴィッドK.][Levine,David K.]
ワシントン大学セントルイス校芸術科学部ジョン・H・ピッグス記念経済学教授。「エコノメトリカ」「NAJエコノミクス」共同編集者、経済動学学会会長、計量経済学会フェロー、NBERリサーチ・アソシエイトでもある。ドリュー・フーデンバーグと共著で「ゲームでの学習」を著し、学会論集をいくつか編纂している。研究上の関心は、知的財産の研究、動的一般均衡モデルにおける内的成長理論、選好や制度、社会規範の内的形成、実験経済学へのゲーム理論適用など

山形浩生[ヤマガタヒロオ]
1964年生まれ。東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務するかたわら、科学、文化、経済からコンピュータまで広範な分野での翻訳、執筆活動をおこなう

守岡桜[モリオカサクラ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mft

6
図書館でたまたま手に取ったら面白そうだったので。特許や著作権がイノベーションを増進するなんて嘘、と色々な研究を引きながら論証してゆく。だいたい納得した(←チョロい)。デジタルデータを著作権という裏付け無しに儲けが出るように売れるもんだろうか、という点だけは引っかかっている2021/07/15

メルセ・ひすい

4
14-60赤46経済学者である著者が、歴史上の様々なケースを実証的に扱いながら、著作権や特許のない世界におけるイノベーションや創造性をのばす制度や政策のあり方を具体的に提案。同議論において、避けては通れない必読書。カーメン⇒発明自体の喜びや人類への貢献が俺の原動力!ディラン⇒米国の著作権の持続期間を死後50年を70年に延長の時、50年!んなら作曲しなかったと言ったとか?でも産業革命以来のイノベーションは特許等の保護ではなく、広義の競争から生み出されたんだ。実例・証拠はソフトウェア市場…グーグル等…2011/02/24

GASHOW

3
著作権保護の必要性について、作者の見解が述べられています。作家の死後70年は、遺族ね財産に他ならない。ただ、ディズニーのように生き続けるコンテンツが、ある日を境に世界中で利用可能になったら、夢の世界は崩壊するだろう。IT企業も品質の高い製品を作れなくなる。格差を産むが文化が伸びる。物事にはバランスなんだな。2018/08/09

メロン泥棒

3
「知的財産権は有害」が本書の主張。自由を愛する経済学者の意見なので鵜呑みしがたい。特許が自由な開発を妨げているという議論は説得力がある。コピー背品を作る技術も簡単ではないので最初に市場に出した者がシェアを取るので企業秘密を守れば大丈夫というわけだ。その一方で模造品が既にはびこっている医薬品では開発にお金がかかるし、公共的な意味もあるから公共機関が費用を負担しろという。また、著作権の問題についても少し弱い。個人的には、中国やインドで素晴らしいイノベーションや著作物が生まれるか注目していきたい。2010/10/31

りょうみや

2
特許、著作権などの知的独占は不必要であり害悪と言い切る。理由は知的保護がない時期、またはない分野の方が創作活動・発明が促進され、逆に保護がある場合イノベーションは阻害されるから。それを示す事例は数多くある。日々、特許制度に疑問をもっている者としてはとても清々しい内容。システムは大抵の場合シンプルな方がよい。ぜひ本書の内容が少しづつでも社会に広まっていずれ多数派になることを願いたい。知的独占と貿易保護とのアナロジーは腑に落ちる。競争は激しくなるが自由なネットワークがないと経済発展はしない。2016/04/02

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