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内容説明
高機能広汎性発達障害と破瓜型統合失調症との鑑別は予想以上に困難である。成人の医療現場では、長年にわたり統合失調症の診断の元に、薬物・精神療法がなされ、本人も家族も暗黙のうちに統合失調症患者としての人生や家族生活を送ってきた高機能広汎性発達障害者に出会うこともある。本書では、近代西欧社会の文化や価値観の影響を受けた心理学・精神病理学の概念を再考し、一般者を含む人間の「こころの構造」の起源に立ち戻る視点から、高機能広汎性発達障害と統合失調症の異同や合併を、事例を基に論じる。
目次
第1部 成人の高機能広汎性発達障害者の自己‐世界感―人間のこころの構造の理解のために
第2部 人間のこころの構造と心理学・精神医学
第3部 統合失調症とは―患者の自己‐世界感をめぐって
第4部 「非定型精神病」とは―患者の自己‐世界感をめぐって
第5部 破瓜型統合失調症と高機能広汎性発達障害との異同とそこからみえてくる精神病理
第6部 広汎性発達障害と統合失調症との合併をめぐって
著者等紹介
広沢正孝[ヒロサワマサタカ]
1957年東京都に生れる。1985年東北大学医学部卒業。精神医学、精神病理学、社会精神医学専攻。1989年順天堂大学助手、順天堂大学医学部付属順天堂越谷病院精神科。1996年同講師。1998年順天堂大学医学部付属順天堂医院メンタルクリニック外来医長。現職、順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科教授、同大学さくらキャンパス学生相談室室長。専攻は精神病理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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