だれにも話さなかった祖父のこと

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  • サイズ B5判/ページ数 53p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784751527535
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

内容説明

ずっと聞いてみたかった祖父の秘密。それは、祖父の若かりし日のできごと。そして、だれにも話せなかったほどつらく、衝撃的なできごと。『戦火の馬』のマイケル・モーパーゴがおくる珠玉の短編。

著者等紹介

モーパーゴ,マイケル[モーパーゴ,マイケル] [Morpurgo,Michael]
1943年、イギリス、ハートフォードシャー生まれ。ロンドン大学キングズ・カレッジ卒業。小学校教師を経て作家となる。ウィットブレッド賞(現・コスタ賞)、スマーティーズ賞、チルドレンズ・ブック賞など数々の賞を受賞。デヴォンシャー在住

オチャラハン,ジェマ[オチャラハン,ジェマ] [O’Callaghan,Gemma]
イラストレーター、版画家。ソレント大学でアニメーションを学ぶ。卒業後フリーのアニメーターとして8年間活動したのち、アングリア・ラスキン大学の児童書挿絵コースで修士号を取得

片岡しのぶ[カタオカシノブ]
和歌山生まれの岩手育ち。国際基督教大学教養学部卒業。翻訳工房パディントン&コンパニイを夫と共同主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

142
童話なのでしょうけど非常に重たいメッセージがこめられているように感じました。絵の明るさあるいはシンプルさとは反対なイメージであると感じました。結構人間の本質的な部分も描かれているように感じます。いい本だと思うのですが対象読者を選ぶ本なのでしょうね。「戦火の馬」の作者ということも知りました。2016/08/28

アナーキー靴下

93
以前から読みたかった本だったが、ちょうど図書館の戦争関連特設コーナーにあり、手に取った。確かに戦争の傷痕を題材にしているが、どちらかといえばその後の物語であり、戦争でなくてもいくらでも人が傷付くことを思えば、現代にも普遍的に通ずる話だ。愛し合う者同士のはずが、何故お互いをまっすぐ見つめ、傷を見せ合うことができないのか。怒りや悲しみだけでなく、優しさが絡み付くことで、心は複雑に屈折してしまう。家族は決して心が離れていたわけではない、主人公はそれに気づかせてくれるプリズムのような存在だったのだと思う。お薦め。2021/07/29

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

86
悪夢で始まる衝撃的な描写。クリスマスの時期に遠く離れた島から訪ねてくる祖父。両親は緊張して、幼い男の子に多くの要求を突き付けます。中でも絶対にしてはいけないことは「お祖父ちゃんの顔をみること」。でも、両親に怒られても男の子にはどうしてもそれができません。やがて、大きくなった男の子は、一人で祖父の所へ遊びに行きます。そこで祖父は、誰も知らなかった悲しい出来事を話してくれました。無闇に触れてはいけない心の傷。でも、見ないふりをするのが本当の優しさ? すぐには答えを出せません。1篇の戦争映画を観たような読後感。2015/07/06

♪みどりpiyopiyo♪

70
ずっと聞いてみたかった祖父の秘密。祖父の若かりし日の出来事。そして誰にも話せなかったほど辛く、衝撃的なこと。■書名に誘われて 美しいご本を読みました。『戦火の馬』のマイケル・モーパーゴの短編です。■無口でめったに笑わない祖父。 成長し祖父の住む島で共に過ごすうち、 次第に祖父と打ち解けて…。■戦争によって変わってしまった人生。 長い年月、一人で複雑な思いを抱えて暮らし、辛い運命と何とか折り合いをつけ、やがて孫へと未来を託す。しみじみと心に沁みるお話でした。(文 2005,2006年、絵 2014年)(→続2019/01/15

miyu

65
この世の中にはどうしようも出来ないことが沢山あるのは事実だ。私たちはいつもそれを横目で眺めながらなんとかしなくちゃと思いつつ何もできない。何もできないことに自己嫌悪を覚える。アニーが夫を直視出来なかったことを責めるのは簡単だ。なぜ心から支えて愛せなかったのかと。でももし自分だったらどうだったかなとも考えてしまう。おじいちゃんは長い間たった一人で誰にも話せずに苦しんだ。知りたいと思う事は相手への愛情の第一歩だ。マイケルの存在がおじいちゃんだけでなく、皆にとってもどんなに救いになったことか。忘れられない本だ。2016/08/20

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