目次
本書の目的と基本的視座
第1部 伴走支援システム(伴走支援システムとは何か;伴走支援システムはなぜ必要なのか)
第2部 伴走支援システムの展開(ホームレス自立支援―ホームレス化の過程と支援の方向性;自立支援住宅―社会的自立に向けて;中高年生活困窮者へのパーソナル・サポート―「福岡絆プロジェクト」 ほか)
第3部 参加包摂型地域づくりに向けて(「抱樸」の条件―地域に支援の「場」があることの意味;福祉多元社会における協セクターの意義と課題)
著者等紹介
稲月正[イナズキタダシ]
九州大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程中退。博士(社会学)(甲南大学、2018年)。北九州市立大学基盤教育センター/地域創生学群教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひつまぶし
2
北九州ホームレス支援機構(現在は抱樸というらしい)のホームレス支援の取り組みの事例報告集といったところ。他に競合相手もおらず、広すぎず狭すぎない北九州市というスケールだからこそ、多様かつ一体的な仕組みが作れたのだろうと思うが、その実績を紹介し、評価する本が出ることには一定の意義がある。しかし、これが一般化できるかはよく分からない。支援を受けて、社会的孤立感は解消されても、自己有用感は逆に低まるという知見は面白い。博士論文が元になっているようだが、学術的な位置付けは最低限に絞り込んでいるように読めた。2022/12/09