内容説明
ある小さな村に生まれた、アオバという男の子と、ドラゴン・アオの物語。
著者等紹介
おのりえん[オノリエン]
本名、小野里宴。児童文学作家
森環[モリタマキ]
1965年北海道に生まれる。独学で鉛筆画を描き始める。2006年より個展を中心に作品を発表し、2013年ボローニャ国際絵本原画展に入選。その作品が2015年、フランスのLirabelle社より絵本『Tilde `a travers bois』として出版される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじ
23
返却棚から。みんな自分に相棒のドラゴンがいる世界のお話。誕生と共にドラゴンも卵から孵る。ドラゴンは他の人には見せてはいけない。自分たちだけの特別な関係。大人になること、大事な関係の築き方。決まりや他人の目に囚われて忘れていた本質を思い出す読書でした。美しい絵は角野さん作『靴屋のタスケさん』と同じ方。2018/08/26
みつばちい
21
素敵な絵本でした。テキスト長いので中学年から大人向きかな。だれもがドラゴンの卵を握りしめて生まれ、そのドラゴンは誰にも見せない。親もドラゴンとともに成長してるから、我が子とドラゴンの二人の世界をそっと見守る。このつかずはなれず、こどもを尊重してる感じが素敵。やがてぼくもドラゴンも成長し、これまでの距離感とは変わってくるけれど、いつまでも相棒、、 いいなぁ、こんな風に成長できたらすてき。2018/07/15
ケ・セラ・セラ
17
とても素敵なお話を読んだ。横書きのせいか、色使いのせいか、何処か異国のファンタジーのよう。「だいじょうぶ」って胸をトントン。大人になっても駆けつける、一生の相棒。自分だけにしか姿を見せない、相棒がいるってなんて素敵なんだ。青色がとてもきれいだった。2018/05/23
Midori Matsuoka
8
挿絵とタイトルに惹かれてずっと読みたかったのに機会を逃していたがやっと読めた。すてきな世界が描かれている作品だった。 アオバの村の赤ちゃんはみんなドラゴンの卵をにぎって生まれてくる。卵がかえって生まれたドラゴンは「その子の一生のあいぼうになる」。 「一生」というところがいい。一生だから村の老若男女誰にでもあいぼうのドラゴンがいる。 でもこのドラゴンはあいぼう以外に姿を見せない秘密の存在、というところもまたいい。 成長するにつれドラゴンとの関わりが変化していく様子が巧みに物語られている。心の支え、なのかな。2019/08/28
あおこ
6
自分だけの一生の相棒がドラゴン!更にそのドラゴンの誕生の仕方も胸がときめく設定で、一気に物語の世界に引き込まれました。相棒の二人の関係がとってもあたたかくて優しくて、読み終わってほっこり。自分だったらどんな卵を握りしめて生まれ、どんなドラゴンと出会えるのかなあ。つい思いを巡らせてしまいます。2018/09/05