内容説明
昭和天皇の側近を務めた政治家。大久保利通の次男に生まれ、岩倉遣欧使節団に随行し米国留学。第一次大戦後のパリ講和会議では、次席全権大使として活躍する。協調外交や穏健な政治を支持する立場から、内大臣として昭和天皇の信任を得るが、軍部や右翼の批判を受け隠退する。激動の時代を生きた生涯を通して、近代日本の繁栄と挫折の歴史を描く。
目次
第1 牧野伸顕のおいたち(大久保利通の子として;牧野の家族と親族;牧野の私生活と人柄;官僚の世界へ)
第2 政治家としての活躍(国務大臣時代;臨時外交調査委員会委員となる;パリ講和会議全権として)
第3 政治家から側近への転身(宮内大臣に就任;摂政設置と宮中改革;政変への関与;内大臣に転任)
第4 激務の内大臣時代(政党内閣制と牧野の関係;満州事変の衝撃;軍部の台頭と側近批判;内大臣辞任)
第5 晩年(退官後の災難;戦時中の動向;疎開と最後の奉公)
著者等紹介
茶谷誠一[チャダニセイイチ]
1971年生まれ。1995年明治大学文学部史学地理学科卒業。2006年立教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。文学博士(立教大学)。現在、成蹊大学文学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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