有斐閣アルマ 社会学のエッセンス―世の中のしくみを見ぬく （新版）

友枝 敏雄/竹沢 尚一郎/正村 俊之/坂本 佳鶴惠【著】

有斐閣（2007/11発売）

• サイズ B6判／ページ数 312p／高さ 19cm
• 商品コード 9784641123380
• NDC分類 361
• Cコード C1336

内容説明

私とは誰で、社会はどのように成り立っているのか。他者とかかわるとはどういうことなのか。日常の疑問や行為を出発点に、１６のキータームで現在の「社会」を読みとき、社会学のもつ力とおもしろさを提示する。時代に対応し、新しい章を加えた「いちばんわかりやすい」理論社会学入門。

目次

第１部　行為の分析（意味と相互主観性―私からあなたへ、あなたから私へ；アイデンティティ―私が私であること；スティグマ―他者への烙印；正常と異常―選別と排除のメカニズム；予言の自己成就―現実と虚構のはざま；社会構築主義―社会構築主義）
第２部　秩序の解読（ジェンダー―女であること／男であること；規範と制度―私たちをとりまくルール；コミュニケーションの自己準拠―社会秩序の不思議さ；社会のなかの権力―姿を見せる権力／姿を見せない権力；不平等と正義―格差の拡大、それとも縮小；）
第３部　社会の構想（共同体―人はなぜ共同体を求めるのか；国家と市民社会―市民社会は近代の幻想か；移民と国民国家―グローバル化のなかの社会；グローバル化と公共圏―民主主義のゆくえ；ユートピアと想像力―ポストモダン社会はユートピアか？）

著者等紹介

友枝敏雄［トモエダトシオ］
１９５１年熊本県生まれ。１９７５年東京大学文学部卒業。１９７９年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。専攻は理論社会学、社会変動論

竹沢尚一郎［タケザワショウイチロウ］
１９５１年福井県生まれ。１９７６年東京大学文学部卒業。１９８５年フランス社会科学高等研究院社会人類学専攻博士課程修了。現在、国立民族学博物館教授。専攻は宗教社会学、宗教人類学

正村俊之［マサムラトシユキ］
１９５３年東京都生まれ。１９７７年横浜国立大学経済学部卒業。１９８３年東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、東北大学大学院文学研究科教授。専攻は理論社会学、社会システム論、コミュニケーション論

坂本佳鶴惠［サカモトカズエ］
１９６０年山梨県生まれ。１９８２年東京大学文学部卒業。１９８７年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。現在、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授。専攻は社会意識論、コミュニケーション／メディア論、家族／ジェンダー論（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[PONSKE]

「社会学は日常のどこにいるのか」 社会学の重要キーワードを16の章で解説。人の行動や社会にはパターンが存在し、これらの構造を慣習、道徳、法律などの規範が支えている。構造や規範への着目が社会学の特徴だろう。個人的には人が役割を演じて生活する、ドラマトゥルギーという概念が面白かった。

2018/12/31

[りょうみや]

大学一年の講義にも使われそう教科書で、具体例が豊富で頭にスッと入ってくる。内容はタイトルに偽りなしで、世の中のしくみがよく分かり、社会学のエッセンスが本当に詰まっていると思える。理論社会学も突き詰めていけば、ほとんど哲学になる。

2016/09/26

[すのう＠中四国読メの会コミュ参加中]

姿を見せない権力を持つ日本。相手の意思を汲み取り、先回りして行動することは西洋とは違う点である。これをふまえたうえで政策を実施しなければ、制度と生活が一致せず、機能しない制度となってしまうと思った。また、何をもって平等とするか、その規制は正しいのか、価値基準を統一すべきか…問題は山積みのようです。

2013/05/18

[かとたか]

社会学の入門の入門といえるほど、優しく書かれてる。しかし、深く読み込めば、、噛めば噛むほど味が出るような入門書となっている。何度も読み返したい。

2023/04/13

[リベラルアーツ狂]

丁寧な教科書という感じ。教養として学ぶ人向けの本ではあるが、推薦図書も本格な感じで、概念についても誤解のない様にと描き出そうとしていると思う。時々形而上的な話になるのだが、そこだけやたら分かりづらい。また、社会学は他の社会科学、とくに政治や経済、近現代史とは切り離せないのだなぁと思った。

2024/01/05