内容説明
蓮如は本願寺中興の祖とされる。教団の発展につくし、多くの子女もそのために活用し、一向一揆にも影響をあたえた。そのためか、政治家としてのイメージが強く、思想家のイメージが強い開祖親鸞とは対照的にみられがちである。しかし蓮如の真骨頂は、乱世の社会や民衆と切り離せない生涯の足跡である。本書では社会や民衆の動きとともに、その生涯と伝道の実像に迫ってみたい。
目次
親鸞と蓮如
1 一揆の教団に生きる
2 比叡山との抗争、吉崎での伝道
3 門徒の一揆のなかで
4 山科本願寺建設と教団の確立
5 戦国の宗教界のなかで
著者等紹介
神田千里[カンダチサト]
1949年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻は日本中世史。現在、東洋大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rbyawa
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h019、どちらかというと蓮如当人にはあまり興味がなく、応仁の乱と同時代ということと、この後、戦国時代の終わりの頃までには大名をむしろ凌駕するほどの存在になっていた(大坂城の元は本願寺派の寺院)という方向からこの本を読んだものの、日野氏を始めとする京都公家衆との関係というところが出てきてびっくり。ひょっとして当時全盛だった禅宗の勢いを削ぐ意味合いなんかもあったのかなぁ、法難として語られている寺院間の対立も政治対立として見たほうがいいのか…しかし貿易に携わった浄土真宗本願寺派の内実までは触れてないか。残念。2017/02/07
本を読むマン
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蓮如上人の才覚は計り知れない 現代に生まれていても何かしらの功績を残していただろう2021/03/27