目次
石の文化
1 石というもの
2 板碑と石塔を考える
3 板碑の履歴書
4 石塔のある風景
5 石造物の保存と利用へ
著者等紹介
千々和到[チジワイタル]
1947年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。専攻、日本中世史。國學院大學文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アメヲトコ
7
昨日の本からのつながりで。中世のとくに関東地方で多く作られた板碑(板状の石塔。石碑ではない)について、その基礎知識といくつかの話題を提供する一冊です。個人的には板碑のその後の行方、とくに徳阿弥親氏のものとして改竄された板碑の話が面白かったです。2019/05/22
mongkeke_tarikh
1
一昨年に出た第二版を通読。近年迄の板碑関係のまとめ的な概観を知りたくて手に取った次第。五輪塔を含む石塔の起源問題から説き起こし、なお確定的ではないが、本朝のそれは十一世紀の末法思想隆盛の影響で石造の仏塔や仏教関係の建立ムーブメントが基底にあるとの事。石経や埋納経と同じ文脈から出現したもので、その造形は(ここでも暗に示唆された)大陸江南方面の石塔文化の伝播があり、加えて天台・真言密教での大日如来=阿弥陀仏同体説から作塔供養が阿弥陀信仰ともリンクする理論付けがされた事で、院政期に石塔供養が隆盛した。2021/07/11
吃逆堂
1
これまで幾つも板碑を見てきたが、実はまともに本読んだのははじめて。2009/08/04