出版社内容情報
経済言語学の研究は近年日本でも盛んになった。本書では、身近な日本語方言から適切な実例をあげ、論文解説を付している。
経済言語学の研究は近年日本でも盛んになったが、全体の理論的構成があいまいなままである。面白い個別的研究もあるが、相互の関連が不明瞭で、概説書でも構成に理論的裏打ちがない。これに対し本書では、理論構成を明らかにし、かつ身近な日本語方言から適切な実例をあげるように心がけている。単なる論文の寄せ集めではなく、論文解説を付し、論文の相互関連を明らかにし、他研究者の成果も補い、現段階の研究水準を明らかにしたものである。
目次
第1部 言語の経済(難易度からみた経済言語学;経済財としての言語―国際語と絶滅危機言語;言語の情的価値 ほか)
第2部 方言の経済(方言イメージと社会と経済;方言景観の経済;全国の新方言 ほか)
第3部 敬語の経済(敬語の心―敬語変化の社会的背景;敬語用法の近代化;方言敬語の時代性と社会 ほか)
著者等紹介
井上史雄[イノウエフミオ]
1942年、山形県に生まれる。東京大学文学部卒業、同大学院博士課程修了。博士(文学)。東京外国語大学教授を経て、明海大学外国語学部教授。社会言語学・方言学専攻。NHK放送用語委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。