出版社内容情報
茂木健一郎氏推薦
表象と身体、言語の「汽水域」における画期的な考察。
現代を分析し続ける「スティグマの正体」。
「身体」は、もっと自由になれる。
茂木健一郎(脳科学者)
文身行為は神聖かスティグマか――。日本では、日本人の祖が、文身行為をしていた痕跡や、それに対する言説は、時代性のもとに歪められて記録された。本書では、古代の身体、そのかたちを古代神徽の図像との関係から読み解くことで、今まで見えてこなかった「意味とかたちの関係」と共に、当時の人々の「世界観」を復元する。そのような歪みを、質し、直してゆくことで、偏った眼差しや態度が、徐々に改められてゆく。
目次
1 表象の身体―近代と身体(美と表象―表現された身体;人間の価値―身体へのまなざし;人間のデザイン―そこにある世界;神霊の文身;烙印の身体)
2 日本と古代の文身(「いれずみ」という言葉;記紀の間にあるかたち;割く文身;「奇し」の身体;血の呪飾;傾きへのまなざし―書き換えられる身体;結界の身体―直弧文と文身;東夷の表象―蛟龍の文身;点面文身―『魏志倭人伝』の本来の姿;「鯨面」と「黥面」―見えている姿の違い;倭人文身と饕餮文の文化;弧帯文の文身;日本神話と龍と文身;縄文・土偶・アイヌ―日本の古代とその文身)
記紀文身資料集
著者等紹介
桐生眞輔[キリュウシンスケ]
1978年生。奈良教育大学教育学部卒業。奈良教育大学大学院教育学研究科美術教育専攻書道コース修了。東京芸術大学大学院博士課程美術研究科美術専攻先端芸術表現領域修了。博士(美術)。東京芸術大学専門研究員を経て、現在、京都造形芸術大学文明哲学研究所特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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