出版社内容情報
従来の保育における「ケア」の概念は「保育者が子どもを世話する」ということのみで捉えられてきた。しかし、保育現場に身をおくと、子どもが対象世界をケアする姿に出会い、そのかかわりの豊かさに圧倒させられる。本書では、「二人称的アプローチ」から子どもの姿を丁寧に読み解き、「子どもがケアする世界」に保育者がどのようにかかわり、新たな意味を創出していくかを考察することで、保育の奥深い世界を描き出す。
内容説明
従来の保育における「ケア」の概念は「保育者が子どもを世話する」ということのみで捉えられてきた。しかし、保育現場に身をおくと、子どもが対象世界をケアする姿に出会い、そのかかわりの豊かさに圧倒させられる。本書では、「二人称的アプローチ」から子どもの姿を丁寧に読み解き、「子どもがケアする世界」に保育者がどのようにかかわり、新たな意味を創出していくかを考察することで、保育の奥深い世界を描き出す。
目次
序章 保育におけるケアリング(「ケアする」ということ;「訴えを聴く」ということ ほか)
第1章 「二人称的アプローチ」入門(「デカルト二元論」から問い直す;二人称的かかわりのはじまり ほか)
第2章 「観察する記述」から「感じとる記述」へ―二人称的記述から見えてくる赤ちゃんがケアする世界(「誰と遊んでいるか」から「何と遊んでいるか」;「赤ちゃんのモノとの出会い」をどう見るか、どう記述するか ほか)
第3章 「モノとのかかわり」から「ヒトとのかかわり」へ―自閉症スペクトラムの子どもの心の育ち(自閉症スペクトラムの子どもとの出会い;「モノ的世界」に芽生えた「情感込みのよさ」 ほか)
第4章 「見られる自分」から「見る自分」へ―“不思議ちゃん”の自立への道(集団のなかで「同じことができること」の呪縛;集団のなかで見えてくるナナの自己意識 ほか)
著者等紹介
佐伯胖[サエキユタカ]
慶應義塾大学大学院工学研究科管理工学専攻修士課程修了後、米国ワシントン大学大学院心理学研究科で修士号(M.S.)及び博士号(Ph.D.)取得後、帰国して東京理科大学助教授、東京大学助教授、同大学教授、2000年同大学停年退官後、青山学院大学文学部教授、社会情報学部教授を経て2013年同大学を定年退職し現職となる。現在、田園調布学園大学大学院人間学研究科子ども人間学専攻教授・公益社団法人信濃教育会教育研究所所長・東京大学名誉教授・青山学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
marukuso