内容説明
辰野金吾(一八五四~一九一九)明治・大正期の建築家。建築界の礎を築き、東京駅や日本銀行本店など日本を代表する建築作品を設計したことで知られる辰野金吾。ヨーロッパで学んだ“美術建築”という考え方をどう日本に根付かせようとしたのか。新たな資料を元にその足跡を丹念に辿りなおし、従来とは異なる辰野像を提示する。
目次
第1章 辰野金吾という人(人間辰野金吾;唐津から東京へ)
第2章 工部大学校における造家学の修学(工部省と工学寮・工部大学校;工学寮への入校と造家学の選択;造家学の修学)
第3章 イギリス留学とグランド・ツアー(『辰野金吾滞欧野帳』;イギリス留学;グランド・ツアー)
第4章 建築界の造形(敗者としての工部大学校;帝国大学工科大学での建築教育;辰野が求めた建築界の輪郭)
第5章 “美術建築”を目指して(“美術建築”との出会い;辰野金吾と美術界;“美術建築”の実践)
第6章 建築家辰野金吾(初期―工部省・辰野建築事務所時代;中期―日本銀行時代;後期―「辰野式」建築時代;「終焉の記」)
著者等紹介
河上眞理[カワカミマリ]
1963年千葉県生まれ。美術史家。ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学大学院博士課程修了。現在、京都造形芸術大学准教授、Ph.D
清水重敦[シミズシゲアツ]
1971年東京都生まれ。建築史家。東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得退学。現在、京都工芸繊維大学准教授、博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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