第一印象の科学―なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか?

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第一印象の科学―なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか?

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  • サイズ B6判/ページ数 393p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622087625
  • NDC分類 148.1
  • Cコード C0011

出版社内容情報

心理学の最先端を走る研究者が、脳科学、認知科学、コンピューターサイエンスを駆使して人間の避けがたい顔バイアスを分析した決定版すばらしい本だ。
――ダニエル・カーネマン(プリンストン大学教授)

トドロフの研究は、楽しくて、すこしショッキングだが、もっと深い含意をもっている――われわれの意思決定と行動の多くは無意識のものであり、われわれには知られていないのだ。恐ろしくも楽しい本。
――デヴィッド・バーン(トーキング・ヘッズ)

・ 選挙結果は顔つきで予測できる。
・ 赤ちゃんはすでに信頼できる人を知っている。
・ 採用試験に面接は必要ない。
・ 人は自分の部族のメンバーに似た者を信用する。

「私たちが読み取っている地図は…私たち自身の中にあり、自らの文化、個人的経験、バイアスによって形作られたものだ。それは他者の顔を読み取るときに出現する。こうした地図の意味はつかみどころがないものであるにもかかわらず、私たちは読まずにいられない。乏しい情報から過大な意味を引き出して顔の価値を作り出しているのは、実は私たち自身なのだ。本書は、いかにして人は世界で一番面白い地図を作り出すかについて語るものである。この地図とは、すなわち顔の地図だ」(プロローグ)。
印象の数学的モデルを構築することによって、数々の成果をあげてきた研究者による、顔研究のすべて。

プロローグ

第I部 観相学はなぜ人を惹きつけるのか
1 観相学者の約束
2 一目で抱く印象
3 結果を伴う印象

第II部 第一印象を理解する
4 心理学者の仕事
5 見えないものを可視化する
6 印象の機能
7 見る人次第

第III部 第一印象の(不)正確さ
8 誤解を招く画像
9 次善の判断
10 進化の物語
11 人生は顔に痕跡を残す

第IV部 顔の特別な地位
12 人は生まれつき顔に関心を払う
13 脳内の顔モジュール
14 錯覚に満ちた顔のシグナル

エピローグ 再び進化の物語について

謝辞

索引
原注および出典
図版クレジット

アレクサンダー・トドロフ[アレクサンダートドロフ ]
著・文・その他

中里京子[ナカザトキョウコ]
翻訳

作田由衣子[サクタユイコ]
監修

内容説明

選挙結果からパートナー選びまで。脳は“顔ぢから”に操られている。認知科学、脳科学、心理学、コンピューターサイエンスによる最前線。

目次

プロローグ
第1部 観相学はなぜ人を惹きつけるのか(観相学者の約束;一目で抱く印象 ほか)
第2部 第一印象を理解する(心理学者の仕事;見えないものを可視化する ほか)
第3部 第一印象の(不)正確さ(誤解を招く画像;次善の判断 ほか)
第4部 顔の特別な地位(人は生まれつき顔に関心を払う;脳内の顔モジュール ほか)
エピローグ 再び進化の物語について

著者等紹介

トドロフ,アレクサンダー[トドロフ,アレクサンダー] [Todorov,Alexander]
プリンストン大学心理学部教授。プリンストン脳科学研究所、プリンストン大学ウッドロウ・ウィルソン・スクールにも所属。第一印象研究の第一人者

中里京子[ナカザトキョウコ]
翻訳家

作田由衣子[サクタユイコ]
実践女子大学生活科学部専任講師。早稲田大学人間科学学術院助教。中央大学文学部研究員などを経て現職。専門は感性認知、記憶、顔認知などを中心とした認知心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

蘭奢待

47
これは面白い。第一印象が与える効果。信頼、聡明、支配、悪徳など、好むと好まざるとにかかわらず、顔の容姿から受ける第一印象の影響は大きい。ただし、その第一印象は実態とは結びつかない。 多くの顔のモデルを示しながら、微妙な違いがもたらす印象の違いを実証する。眉と口元の角度とハイライトのもたらす効果は大きいことを再認識。2019/02/23

マリリン

29
加工されたり合成された顔の写真が多く登場するが、読みながらその不自然な顔を必然的に見てしまうので、疲労度の多い読書になった。人間は自分の部族に似たものを信用する、という事は、流行の髪型や服を真似る事で仲間に、親近感を与えるという意味もあるのかと思った。選挙等を例にした⑨の次善への判断は興味深い。野球選手だったビリー・ビーンのスカウト採用決定は、見かけではなく統計的エビデンスとういう話も。⑪の人生は顔に痕跡を残す、という言葉は納得。⑬の脳の損傷で顔を認識する能力を失う事があるという事は初めて知った。2019/08/06

Fondsaule

24
★★★★☆ 見た目の顔から受ける印象は絶大なものがある。 この本はその印象がどういう根拠で成り立っているかを明らかにしてくれる。 見た目は大事だけれど、それで人を信用したらいけないということを十分にわからせてもらえた。2019/06/01

Shin

19
自分も含め、人は他人の顔を見て「この人は○○な性格だ」と判断したくなる生き物だ。本書はその「顔を見て、判断する」という行為を徹底的に分析し、〈顔による性格判断〉がいかに非科学的であるかを論証していく。人の顔に対する関心の高さは嬰児にも見られる生得的特徴であるように思われる一方、表情から性格や感情を読み取ったり、他人の顔を正しく見分けたりする能力は驚くほど心許ない。第一印象は抱いてしまい、それによって人は(選挙における投票等の)行為に関する意思決定をしてしまうのだが、それと対象人物の本質とは全く関係がない。2019/05/26

moto

16
周りにいた人の平均顔に近い人には親しみを感じやすい、顔から性格を予測するのは難しい、顔のパーツ位置を少し変えるだけでも印象が大きく変わるなど、見た目からの印象でどれだけの影響があるのか研究結果を交えて説明しており、非常に面白かったです。 人間は赤ちゃんの頃から顔を判別しているという内容も興味深い。 少し分厚くてボリュームがありますが、図や写真が多いので、スラスラ読めます。2019/08/13

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