クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡

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  • サイズ A5判/ページ数 277,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622077275
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0073

出版社内容情報

21歳のブラームスと夫妻の出会いからシューマンの死をへてクララの死の直前まで3人の手紙207通。音楽と時代が生き生きと甦る

シューマン夫妻の長女が保管していたクララとブラームスの書簡がリッツマンの手に託され、公開されたのは一九二七年のこと。21歳のブラームスが作曲家になる希望を抱いてデュッセルドルフのシューマン家を訪れた一八五三年からクララの死の直前の九六五月までに交わされた800通を収めた原書の中から、207通を精選したのが本書である。
 訳者は30代の若い女性、昭和16年に『眞実なる女性 クララ・シュウマン』を上梓した原田光子である。ドイツ語の資料を読み込み、ロマンチックな粉飾を交えることなく美しい日本語で書かれたこの評伝は70年以上にわたり読み継がれてきたが、原資料の一つであるこの書簡集は、早世した訳者が翻訳原稿を完成させて世を去ったのちに、戦後一度は本になったが、長らく手に入らなくなっていたもので、待望の復刻となる。
 リスト、ワグナーの新ドイツ楽派が台頭する当時の音楽界の様子、ブラームスの楽曲の生成過程にクララが与えた影響、音楽的活動と個人の生活…高名な作曲家の未亡人であるスター・ピアニストと一七歳年下の作曲家という、友情を育むには不利な条件を乗り越えて四〇年にわたって続いた心の往還。その輝きが、どの一通にも満ちている。

内容説明

クララ・シューマンとヨハネス・ブラームスの往復書簡が公にされたのは1927年のこと、20歳のブラームスが作曲家となる希望を抱いてデュッセルドルフのシューマン家を訪れた1853年からクララの死の直前の1896年までに交わされた800通余りをリッツマンが編んだ書簡集から、207通を精選したのが本書である。訳者は昭和16年に『真実なる女性クララ・シュウマン』を上梓した原田光子。本書の翻訳原稿を完成させてまもなく、若くして世を去った。待望の復刊。

著者等紹介

リッツマン,ベルトルト[リッツマン,ベルトルト][Litzmann,Berthold]
1857‐1926。キールに生まれる。キール、イエーナ、ボン大学においてドイツ文学史教授。1906年にボン文学史協会を設立

原田光子[ハラダミツコ]
1909‐1946。東京生まれ。東洋英和女学校2年在学中、14歳の時に2年間ドイツにピアノ留学、コハンスキーおよびロランシュに師事した。1925年に帰国、自由学園英文科に学ぶ。30歳の時、訳書『愛国の音楽者パデレフスキー自伝』(第一書房、1940)を刊行し、翌年、著書『真実なる女性クララ・シューマン』(第一書房、1941)を上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Masako33

10
ずっと積読本だったのを、このたびブラームスのラプソディーop.79を弾くにあたり、何か裏話がないかなと思って手に取った。裏話は見つからなかったが、彼らの43年間にわたる友情に触れ、十分に人柄を身近に感じることができた。二人の温かい言葉に、ささくれ立った心が癒やされ、また、決して平坦とは言えない人生に向き合う姿に、生きる勇気を与えられた。これからも折に触れ開きたい、美しい本である。2017/07/02

うた

9
彼の瞑想的と言ってもよい音楽からもわかるとおり、ヨハネス・ブラームスは気難しい人間だった。冗談がてらクラシック界三大根暗の一人に数えられるくらい。そんなブラームスとクララ・シューマンとの往復書簡である。技巧や気の利いた言い回しはないが、音楽と友情に支えられた率直な関係が読み取れる。常に良好な関係とはいいがたいけれど、それでもクララが七十六歳でこの世を去るまで続いたこのやり取りは二人の人柄を知るのによい証となるだろう。2015/12/17

ぞね

3
素晴らしい一冊。シューマン、クララ、ブラームスの書簡集。「本当にこのような語感で彼らは手紙をしたためていたのではないか」と思うほどの美しい訳。装丁も今まで出会ったどんな本よりも美しい。2020/02/27

ともべえのパパ

1
『ブラームスは誰のために曲を作ったか?』 愚問であろう。 才能豊かな若者が、14歳年上の、これまた才能に満ちた女性のために曲を作れば、駄作が生まれるはずがない。 だからブラームスは何を聴いても素晴らしい。 この本は永遠に"読書中"。

今井 敦史

1
クララがいたからこそ、ブラームスの音楽ができたんだとわかった。素晴らしい書簡集。

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