「靖国」という悩み―昭和史の大河を往く

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「靖国」という悩み―昭和史の大河を往く

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620317922
  • NDC分類 175.1
  • Cコード C0036

内容説明

昭和史研究の第一人者が靖国問題の本質を、昭和天皇の怒りの真意を、あの戦争の意味を、渾身の取材と考察で説き起こす大反響必至の一冊。

目次

「靖国」という悩み
「靖国問題」の本質とは何か
「靖国」が発するメッセージ
昭和天皇の「靖国」への思い
遊就館の展示物が示す歴史観
「戦後」が完全に欠落した場所
古賀誠日本遺族会会長の「靖国」への思い
千鳥ヶ淵は国立追悼施設になり得るか
「靖国」と「千鳥ヶ淵」を結ぶ地下水脈
八月十五日の「靖国」鎮霊社の謎
慰霊・哀悼の美名の下での政治運動
謀略史観と歪んだ歴史認識で説く「この国」
遊就館の歴史認識が、外部と共鳴し運動化する時
あの戦争はアジア諸国の解放のためだったのか
“富田メモ”から読み解く昭和天皇の「靖国」への怒り
問題は何一つ解決せず、また八月十五日は来る
真靖国論―小泉史観の大いなる過ち
靖国神社とA級戦犯
あとがきにかえて―靖国神社をこの社会でどのように位置づけるべきか

著者等紹介

保阪正康[ホサカマサヤス]
ノンフィクション作家・評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。1939年札幌市生まれ。同志社大卒。昭和史の実証的研究のため延べ四千人に聞き書き取材を行い、独力で『昭和史講座』の刊行を続ける。2004年に第52回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

凡人太郎

3
靖国神社が,戦没者の慰霊や追悼に名をかりて,歴史解釈や政治活動の拠点となしている靖国の本質や大東亜戦争の意味を説いた本です。 偏狭した考え方との対比もなされ,総理大臣の靖国参拝問題などについて,思慮深く考察されています。2012/10/06

Satoshi

2
小泉首相のころの靖国論。参拝の是非についてはあまり言及しないが、遊就館というあまりにも偏った歴史史観。末端の兵隊の名誉のために太平洋戦争を肯定しているのであろうが、赤紙で招集され、見知らぬ土地で無残に死んだ兵隊たちに真実を歪めた歴史を示して、本当に救われるのであろうか。A級戦犯合祀に関しては著者の意見に賛同できる。戦争指導者と末端の兵隊は区別されるべきであると思う。戦死者の大半が餓死か病死など兵隊は捨て駒にしかなっていない。2016/11/30

風見じじい

2
小泉氏が首相だった時の靖国参拝問題を論じた本ですが、安倍首相の靖国参拝がもたらした中国、韓国での反日騒動と何も変わっていないことを感じました。A級戦犯の合祀はいわば戦前の軍幹部がその主張を言い張るためにクーデター的に行われたと言うことなのでしょう。天皇の威を借りた軍事政権の暴走が太平洋戦争を引き起こし、多くの国民を死に追いやった責任はだれが取るのでしょう。昔一度遊就館に行ったことがありますが、胸糞が悪くなるような展示でした。その時の感情がなぜなのか言い表されませんでしたが、それを論理的に書かれていました。2014/05/22

tecchan

1
シリーズ第1集。10年程以前に出版されたもの。靖国神社の欺瞞を批判している。天皇により創設されながら、近年天皇の参拝がなされないという異常事態が続き、政治の道具と化している靖国神社。過去の戦争をしっかり検証し、諸外国からも非難されることなく、純粋に、戦死者の追悼、鎮魂に向き合える神社に早くなってもらいたい。2017/05/28

のぶさん

1
小泉純一郎元首相が靖国参拝を強行した頃に書かれた本。靖国参拝を問題視する理由は、A級戦犯が合祀されているかどうかということよりも、靖国神社で展示されている歴史観そのものにある。また、東京裁判が無効であるという主張の自己矛盾も指摘する。2014/04/05

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