内容説明
東京が川、掘割、運河などと密接に結びついて開花した水の都であったことが次第にあきらかになってきた。しかし、それを支えていたのは、広大な東京の後背地であった。そこには、湧水、池、用水、掘割など多様な水の姿とそれを取り巻く暮らしと文化があった。後背地の水の自然と文化を含んだテリトーリオの視点から、改めて水の都東京を見直す。
目次
特集 東京首都圏 水のテリトーリオ(水都学の広がりと可能性―なぜテリトーリオか;源流から解き明かす東京水圏の地域構造;江戸東京と内川廻し―河川舟運からみた地域形成;東京湾を中心とした“海域”;討論 水の視点から首都東京を見直す)
水のテリトーリオを読む(アマルフィ海岸における交易の海と水軍産業の川;イタリアにおける都市・地域研究の変遷史―チェントロ・ストリコからテリトーリオへ;ヴェネツィアを支えた後背地の河川の役割;荒川水系―筏流しと舟運;音風景史試論―遅野井(善福寺池)を中心として)
水都学ニュース “展覧会紹介”中川船番所資料館特別企画展「行徳・新川と小名木川」
書籍紹介 宮村忠著『川を巡る―「河川塾」講義録』
著者等紹介
陣内秀信[ジンナイヒデノブ]
1947年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はイタリア都市史・建築史。パレルモ大学、トレント大学、ローマ大学にて契約教授を務めた
高村雅彦[タカムラマサヒコ]
1964年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はアジア都市史・建築史。前田工学賞(1999年)、建築史学会賞(2000年)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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