出版社内容情報
有害物質は工場内では労働者が労働過程を通じて罹患する職業病として、工場外では地域住民が環境汚染を通じて罹患する公害病として現れる。これまで社会学分野において個別に議論されてきた〈労働〉と〈環境〉の問題を、国内外の事例をもとに学際的に考察し、職業病や公害に対して労働者・労働組合・市民団体・政党がどのように結びつき、どのような活動を展開してきたのかを探る論集。
内容説明
有害物質は工場内では労働者の職業病として、工場外では住民の公害病といて現れる。1950年代から現在にいたる国内外の事例をもとに、労働・環境問題が重なる領域に焦点を当てる論文集。
目次
第1部 環境運動、住民運動との接点(「問うこと」から「応答すること」へ―労働運動はいかにして合成洗剤問題に関与したか;住民運動としての公害反対運動と労働運動―公害防止倉敷市民協議会と水島地区労を事例として)
第2部 職場環境と職業病への取り組み(日本の労働組合の職業病・職業がん問題への取り組み―3つの職業病闘争の事例に基づいた考察;韓国ハイテク産業における職業病と労働者の健康をめぐる社会運動―「半導体労働者の健康と人権を守る会(パノリム)」の取り組みを中心に
労働運動の職場環境への取り組みとその限界―労働環境主義を志向した北米の労働組合の事例に基づいて)
第3部 政治・政策アリーナにおける対応(政党はどのような公害観を持っていたか―55年体制から1970年代初頭までを対象として;1970年代における自動車排気ガス規制の再検討―雇用喪失をめぐる議論をてがかりに;労働組合運動と原子力発電―豪州のウラン採掘・輸出と労働組合の対応)
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ぽん