内容説明
本書は、ゲーム理論や契約理論の分析ツールを用いて、民間(企業)、政府、超国家機構の各セクターにみられるガバナンス・メカニズムを理論的かつ実証的に比較分析することで、セクターを横断してのガバナンスの普遍的特色を明らかにするだけでなく、各セクター固有のガバナンスの特色をいっそう浮き彫りにする、革新的な書物である。
目次
「ガバナンスの比較セクター分析」概要
第1部 民間セクター:コーポレート・ガバナンス(企業の統合vs.非統合、集権化vs.分権化の比較経済理論;組織における結託と、職務設計および権限委譲を通じたコンフリクトのマネジメント;日本企業におけるストック・オプションの現状と会計上の諸問題;株主・経営者間の「ストック・オプション契約」の理論分析;コーポレート・ガバナンス・システムの多様性と収束性―ステークホルダー・ガバナンスへの収束説;保険の取り付け解約と生保危機)
第2部 政府セクター(地方自治体のガバナンスの仕組みとしての議会―議会研究のサーベイと相模原市議会の予算審議の事例;中国における中央・地方政府間財政関係と“包”および“比賽”の概念―「契約理論」による開発ガバナンスの分析;高齢者福祉民営化の可能性)
第3部 超国家セクター(欧州連合(EU)における集権・分権とインセンティブ問題―「契約理論」の視点(安定・成長協定とユーロ圏財政ガバナンスを題材として)
ユーロゾーンにおける対仏財政ガバナンス過程の分析2003年1月~11月―“スイッチング・ポイント”概念の適用
外交における強制の論理と安心供与の論理―威嚇型と約束型のコミットメント)
著者等紹介
鈴木豊[スズキユタカ]
法政大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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