出版社内容情報
中世末から19世紀まで、文人・思想家・革命家・外交家等から無名の移民たちに至るさまざまな旅に、ヨーロッパ近代の動向、および精神を探る。
内容説明
旅券の成立史から気球の旅まで。中世末~19世紀のヨーロッパ世界を実際に旅した、ハミルトン、カザノヴァ、マッツィーニ、イグナーチー、モア、エルヴェシウスら、そして移民・革命家・祖国喪失者らのさまざまな旅、はては空想の旅をもたどり、開化する近代の相貌および精神を多面的に浮き彫りにする。
目次
序章 フランス絶対王政期における旅券の成立
第1章 旅する三人の男たち
第2章 カザノヴァの旅
第3章 十九世紀ドイツ人移民の旅
第4章 マッツィーニの旅
第5章 イグナーチーのコンスタンティノープルへの旅
第6章 トマス・モアの『ユートピア』への旅
第7章 素人外交とその顛末
第8章 護送の旅
第9章 十八世紀ロンドンからの「中国人の手紙」
第10章 十八世紀の夢