内容説明
熱帯アジア原産の各種香料薬品が、東西の文化圏へ伝播・浸透し、世界の味覚と嗅覚を制覇するにいたる経緯を、経済・文化・交通の各面から克明に描き、「スパイス・ルート」確立の道筋を解明する。
目次
第1部 中国の胡椒時代(天の都・杭州と南海の胡椒;胡椒の伝来;中国船の南海進出と胡椒)
第2部 香料群島(スパイス・アイランド)(中国人と丁香;ヨーロッパ人の渡来と丁香;バンダ諸島の肉荳〓(にくずく)
(附)スパイス・ルート―肉桂から丁香と竜脳へ)
第3部 異聞雑色(ガマとダルブケルケとオルタ;媚薬と香料;唐・天竺と日本につながる人生の秘事;南海異聞二題;竜(アンバル)・麝(ムスク)の発香
夏の匂い
楊貴妃と香
マルコ山古墳と竜脳
正倉院の香
クレオパトラの鼻とインド洋のモンスーン
ゴールド(金)とスパイス(香料)とアニマ(霊魂)の大航海)
著者等紹介
山田憲太郎[ヤマダケンタロウ]
1907年長崎県に生まれる。1932年神戸商業大学卒業。22年間香料会社に勤める。名古屋学院大学名誉教授。1950年文学博士。1977年日本学士院賞受賞。1983年2月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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