内容説明
そのイメージはいかに作られたのか、文化史の観点から読み解く。郷里での評判、伝記や小説、銅像や肖像画、新聞やネットにいたるまで、さまざまなメディアを通じ浮き彫りにする。
目次
第1部 「渋沢栄一その人」から「渋沢栄一像」へ(渋沢敬三による渋沢栄一の顕彰―方法的な側面から;近代日本における「実業」の位相―渋沢栄一を中心に;郷里からみた渋沢栄一―歴史と地域社会の一側面)
第2部 「渋沢栄一像」、その生成・展開・変遷(銅像・置物 二五人の渋沢栄一―銅像からゆるキャラまで;*肖像写真・肖像画 渋沢栄一、流通する肖像;*伝記・歴史小説 渋沢栄一の「事実/真実」から「存在の謎」へ;新聞・雑誌・ネット イメージの収斂と拡散―多様化するメディアと渋沢像)
第3部 渋沢栄一をめぐるアーカイブズの過去・現在・未来(ブリコルールへの贈り物ができるまで―『渋沢栄一伝記資料』生成の背景;『渋沢栄一伝記資料』を紙から解き放つ;渋沢史料館というテクノロジー)
著者等紹介
平井雄一郎[ヒライユウイチロウ]
1963年生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。渋沢研究会会員(日本近現代史、歴史学)
高田知和[タカダトモカズ]
1962年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。東京国際大学人間社会学部教授(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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怠
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読んでみたら、表題そのまま。渋沢栄一マニアの渋沢栄一マニアのための本。何枚肖像画が確認されていて、銅像がいくつあって、どんな本が何冊発行されていて、メディアでどんだけ報道されて、その背景や裏話、その後の保存状態などを延々と語り続けております。マニアじゃない僕には拷問の世界。著者一覧を見るとみんな1960年前後に生まれた人たち。そんなに昔話に浸る年じゃない。でもまあ、大学教授と渋沢栄一記念財団実業史研究情報センターの面々なので、こんな世界もあのものなのだ、と感心しました。青淵翁の人徳の証なんでしょう。2014/12/07