出版社内容情報
内乱と一揆に激動する北陸。庄園の領有関係,商品流通の実態を踏まえ,社会生活と信仰,とくに在地寺院と村堂をめぐる共同体的結合の重層性を追究。三部作完結。
内容説明
南北朝内乱と一向一揆に激動する北陸、庄園の領有関係、領主層の動向、商品流通の実態等を踏まえつつ、社会生活と信仰に焦点を当て、とくに〈泰澄伝承〉と寺社縁起の形成過程、在地寺院と村堂をめぐる結衆=共同体的結合の重層性を追究して、この地域の具体相を巨細に解明した力篇。
目次
第1編 庄園・港津と一揆(加賀国大野庄の領有関係;「大野庄湊」とその後背流通路;一向一揆の展開と加賀国大野庄)
第2編 内乱と領主(南北朝内乱期の能登得田氏;いわゆる「観応の擾乱」前夜の加賀;加賀建部氏考)
第3編 泰澄伝承と寺社縁起(泰澄和尚伝試考;倶利迦羅山縁起考;石動山縁起考;高爪権現考)
第4編 村堂と林下(中世北陸の在地寺院と村堂;加賀長福寺の成立事情)