出版社内容情報
紀州や飛騨を中心に草の根の仏たちを訪ねて,その相好と像容の魅力を探り,技法を比較考証して仏像彫刻史に位置づけつつ,中世地域社会の形成と信仰の実態に迫る。
内容説明
山深い里、谷間の町に、数世紀を超える時を経てひっそりと「ある」仏たち。紀州や飛騨を中心に、その相好と像容の魅力を訪ね、技法を比較考証して仏像彫刻史に位置付けつつ、それらを生み出した中世地域社会の「場」の意味、土に根ざす民衆の信仰生活のありようを探る。
目次
1 有田川と日高川
2 紀州猪谷の阿弥陀如来坐像
3 美山村の神像・本地仏像群
4 有田山中の白山三所権現
5 金谷町大代白山神社の観音像
6 観音と竜王・童子
7 童子像のふしぎさ
8 田辺上芳養の観音菩薩坐像
9 飛騨山間の像形八幡
10 温泉神と温泉寺―伊豆善名寺の背景として
11 地蔵本尊攷錯擬
12 二体の地蔵菩薩像
13 村方女衆の造仏