認識と反省性―ピエール・ブルデューの社会学的思考

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  • サイズ A5判/ページ数 438p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588151057
  • NDC分類 361.235
  • Cコード C3036

出版社内容情報

アルジェリア戦争の経験を経て、哲学徒は社会学者へとなっていく。社会調査を実践しながら、独自の理論をつくり上げたブルデュー。彼の思考の生成と展開を手がかりに、著者は社会学的認識について探究する。膨大な未邦訳文献と一次史料を用い、その理論の独自性を浮き彫りにしていく。社会科学と政治のかかわりも考察し、「社会学とはなにか」と改めて問いかける気鋭の研究者による書。

内容説明

理論と調査を往還し、独自の認識論を打ち立てた社会学者の足どりを丹念に追う。ハビトウス、界、資本という基礎概念はいかに形成されたのか。膨大な未邦訳文献と一次史料からその葛藤を浮き彫りにする。

目次

第1章 社会学と認識問題
第2章 哲学徒のアルジェリア経験
第3章 六〇年代のブルデューと社会調査
第4章 三つの基礎概念の形成
第5章 「階級」と社会空間
第6章 社会学的認識と反省性
補章 「中範囲の理論」以後の社会学的認識

著者等紹介

磯直樹[イソナオキ]
群馬県生まれ。上智大学法学部国際関係法学科卒業。フランス国立社会科学高等研究院博士課程・ヨーロッパ社会センター(現・CESSP‐Paris)留学を経て、一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士課程修了。博士(社会学)。大阪大学大型教育研究プロジェクト支援室特任助教・URA、日本学術振興会特別研究員PDを経て、現在は同RPD、慶應義塾大学法学部訪問研究員、江戸川大学他非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ぽん教授(非実在系)

2
エピステモロジーとブルデューの社会学的思考の関係性を軸に、ブルデューについて多面的に論じていく。認識論史やブルデューの伝記的説明、量的・質的調査を含めた社会(科)学方法論、ハビトゥス・界・(文化)資本概念の定義の揺れと使われ方、ブルデューがやりたかったこととマートンらアメリカ社会学との違い、などなど扱うテーマは非常に多く様々な英仏の文献を用いているため丁寧である。もっとも、ブルデューを専門にしていない人間たる自分からすれば、ページ数に対して説明が不足しているようにも感じる。何度も読み返すべきであろう。2020/04/20

Kan T.

1
補論を読み、文化人類学とは何をする学問なのか、いっそうわからなくなってしまった。ひろく読まれるべき本だと思います。2020/07/02

たろーたん

0
ブルデュー理論をどのように現代に繋げ、応用していくのか、という「ブルデュー理論の後、どうするか」ではなく、ブルデューはなぜこのような研究をしたのか、ハビトゥスはどのように生まれたのか、という「ブルデュー理論の前はどうだったのか」を説明した本。ブルデューが好きな人にとっては、「ブルデューは『ディタンクシオン』を書く前にこんなことがあったのか!」と喜べるかもしれませんが、私はそこまでブルデューが好きではなかったので、この本はあまり好きじゃないです。少なくとも、素人が読む本ではないです。2020/12/19

文狸

0
お世辞にも全てを理解したとは言えないが、とりあえず目を通した。ハビトゥス・界・資本という基本的三概念、階級と社会空間について、「認識と反省性」をテーマに論じていた。2020/09/10

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