出版社内容情報
哲学的思索を社会問題の探求に適用し、生命倫理や特殊教育に関する発言をおこなってきた哲学者による、先駆的かつ古典的な想像力概念の概説書。ヒュームおよびカントを起点に、ロマン主義を通ってウィトゲンシュタイン、サルトル、ライルへと、想像力論の系譜をたどる。同時に、人間の自由を可能にし、良い人生に欠かすことのできない想像力の育成こそが教育の最重要課題と位置づける、刺激的な一冊。
目次
第1章 想像力と知覚―ヒュームとカント
第2章 想像力と芸術―ヒューム、カント、シェリング
第3章 コールリッジとワーズワースの理論と実践―想像力と心的イメージ
第4章 心的イメージとは何か―現象学、サルトル、ウィトゲンシュタイン
第5章 結論―想像力と教育
著者等紹介
ウォーノック,メアリー[ウォーノック,メアリー] [Warnock,Helen Mary]
1924‐2019。実存主義の研究などで知られるイギリスの哲学者・倫理学者で、社会的な問題を哲学的に考察した著作が多数ある。「ウォーノック・リポート」として知られるSpecial Educational Needs,1978、委員長を務めた「人間の受精と発生学に関する委員会」の報告書(1985年)など、イギリス政府によって委託された特殊教育や生命倫理に関する研究・報告で特に有名。ケンブリッジ大学ガートン・カレッジの代表も務めた。2018年にダン・ディヴィッド賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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