韓国の学術と文化
韓国仮面劇―その歴史と原理

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  • サイズ A5判/ページ数 494,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588080180
  • NDC分類 775.8
  • Cコード C3376

出版社内容情報

中世末の朝鮮社会に生まれ,民衆文化に深く根を下した仮面劇の歴史,分布,担い手を考察しつつその全体像を探り,中国や日本など東アジアの仮面劇の流れをたどる。

内容説明

中世末の朝鮮社会の中で生まれ、民衆文化に深く根を下して今日まで脈々と継承されてきた仮面劇(タルチュム)の歴史的展開と分布、その担い手を考察しつつ韓国仮面劇の全体像をさぐる。朝鮮王朝時代にソウルを中心に活動していた下層芸人集団・〓人(パニン)が「山台仮面劇」の担い手であることを明らかにするなど、芸能と民俗文化(祭り、儀礼、巫俗等)とのかかわりにおいて仮面劇の成立を探るとともに、台詞や劇形式の構造分析にまで及ぶ。さらに、日本の能や獅子舞への影響を示唆する有力な手がかりを提供するなど、韓国仮面劇をひろく東アジアの仮面劇の流れの中に位置づけ、アジア民衆のおおらかな芸能の実相を描き出す。

目次

第1章 仮面の世界
第2章 仮面劇の地域的分布と特徴
第3章 仮面劇の歴史
第4章 仮面劇の演者
第5章 仮面劇と儺礼
第6章 仮面劇と巫俗
第7章 仮面劇の台詞にみられる言語表現
第8章 仮面劇の台詞と歌謡の形成原理
第9章 仮面劇の劇形式
第10章 獅子あそび

著者等紹介

田耕旭[チョンキョンウク]
1959年京畿道安城生まれ。高麗大学民俗学研究所長・同師範大学国語教育学科教授。高麗大学国語教育学科を卒業、韓国精神文化研究院韓国学大学院(修士)を経て、高麗大学大学院で学位取得(文学博士)。近年は韓国と東アジア諸国の伝統演戯を比較研究している

野村伸一[ノムラシンイチ]
1949年生まれ。慶応義塾大学文学部教授。現在の関心領域は東アジア祭祀芸能史論

李美江[イミガン]
1969年生まれ。慶応義塾外国語学校朝鮮語・麗沢大学日本語教育センター講師。高麗大学国語教育学科を卒業し、同教育大学院日本語教育学科(修士)を経て、現在、麗沢大学大学院言語教育研究科博士課程に在籍。碧初(洪命憙)『林巨正』の書誌学を研究している
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