内容説明
人間に「神」は必要か?キリスト教信仰とともに歩んできた2000年の西洋文明史はまた、神を否定し、宗教を拒絶する者たちによる思想闘争の歴史でもあった。古代・中世の異端説から、啓蒙の懐疑論や理神論をへて現代の唯物論に至るまで、既成秩序への抵抗と世俗化の根拠となった無神論哲学の多様な系譜を一望のもとに描く。現代フランスの最も多産な歴史家による、壮大な通史の試み。
目次
第1部 古代と中世における無神論
第2部 ルネサンス期の破壊的無神論
第3部 ひとつの精神の危機からもうひとつの精神の危機へ(一六〇〇‐一七三〇年)
第4部 不信仰の十八世紀
第5部 神の死の世紀(十九世紀)
第6部 確かさの終焉(二十世紀)
著者等紹介
ミノワ,ジョルジュ[ミノワ,ジョルジュ] [Minois,Georges]
1946年、パリ南方エソンヌ県アティ=モン市生まれ。パリ第四ソルボンヌ大学、カシャン技術教育高等師範学校を卒業、歴史学の高等教育教授資格ならびに博士号、文学国家博士資格を取得。1971年からブルターニュ地方サン=ブリユーのリセの歴史学教授を務める(2007年まで)。ブルターニュ文化学士院会員。「歴史の商売人」と呼ばれるほど多産多様な歴史書の執筆で知られるが、その基軸にあるのは「教会」をめぐる心性史であり、膨大な一次資料、研究文献を読み解き主題をまとめあげる手腕には定評がある
石川光一[イシカワコウイチ]
1948年東京生まれ。早稲田大学大学院哲学修士課程修了。フランス政府給費留学生、モンペリエ第3大学博士課程修了。元日本大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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