叢書・ウニベルシタス
理性への回帰

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588009235
  • NDC分類 115.3
  • Cコード C1310

内容説明

近代の学問世界を支配した数学的・科学的合理性は、その行き過ぎた理論偏重のゆえに、人間の具体的現実への理に適った態度を軽視させることとなった。世界の根源的不確実性を排除せず、歴史と経験を重視し、つねに知的活動の根拠を問う実務家的道理性への回帰こそがいま求められている。名著『近代とは何か』に続く、科学哲学の枠を超えた重要な文明史的提言。

目次

序論 合理性と確実性
理性はどのようにしてバランスを失ったのか
専門分野の発案
経済学、あるいは幻の物理学
合理主義の夢
方法再考
実践的理性と臨床技術
倫理理論と道徳的実践
専門分野の問題点
バランスを取り戻す
経験の多様性
時間と場所の世界
後記 不確実性を生きる

著者等紹介

トゥールミン,スティーヴン[トゥールミン,スティーヴン][Toulmin,Stephen]
1922年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学キングズ・カレッジで数学および物理学を専攻。第二次大戦中は軍事やレーダー研究に従事。戦後大学に戻り、48年に論文「倫理学における理由の位置」で博士号を取得。この時期にウィトゲンシュタインに出会い、近代合理主義にきわめて懐疑的なその思想に決定的な影響を受ける。その後、オックスフォード、リーズ、シカゴ大学などで科学哲学を講じ、69年アメリカに帰化

藤村龍雄[フジムラタツオ]
1936年樺太生まれ。64年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。74‐75年、ACLS Fellowshipによりハーヴァード大学客員研究員。鹿児島大学講師、東京水産大学(現東京海洋大学)教授、立正大学教授を経て、現在東京水産大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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