内容説明
「啓蒙は過去に属する。だが、“過ぎ去る”ことはない」。理性と科学に信をおき、世界の「脱魔術化」を推し進めた18世紀。ではなぜ、その後の歴史の惨禍は生じたのか?暴力と非寛容が啓蒙のプロジェクトを歪曲した過程をふまえつつ、批判精神という名の倫理のうちに近代の希望を見出す。
目次
第1章 プロジェクト
第2章 拒絶と逸脱
第3章 自立
第4章 世俗性
第5章 真理
第6章 ユマニテ
第7章 普遍性
第8章 啓蒙とヨーロッパ
附 啓蒙の精神
著者等紹介
トドロフ,ツヴェタン[トドロフ,ツヴェタン][Todorov,Tzvetan]
1939年、ブルガリアに生まれる。1973年、フランスに帰化。ロラン・バルトの指導のもとに『小説の記号学』(67)を著して構造主義的文学批評の先駆をなす。91年、『歴史のモラル』でルソー賞を受賞。現在、国立科学研究所(CNRS)の芸術・言語研究センターで指導的立場にある
石川光一[イシカワコウイチ]
1948年生まれ。早稲田大学大学院哲学修士課程修了。フランス政府給費留学生、モンペリエ第3大学博士課程修了。現在、日本大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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