内容説明
全体主義との闘争の過程でアーレントが敢行した西洋政治哲学の伝統との対決の貴重な記録。身辺雑記や読書録ではなく、現在の出来事に関する証言であり、「手摺抜きの思考」の現場が示される。アーレント理解に不可欠の一級資料(全2冊)。
目次
無題(赦し・報復と和解)
人格‐自我‐性格
「この世に別れを告げぬ間に」(E・ディキンソンの詩)
無題(過去‐現在‐未来)
思考‐行為
感謝はキリスト教的美徳ではない
報復や赦しよりも純粋な怒りのほうが上だ
誰でも現実の与えるショックから逃れようとする
無題(鉋をかけると鉋屑が出る)
政治には二つの基本原理がある〔ほか〕
著者等紹介
アーレント,ハンナ[アーレント,ハンナ][Arendt,Hannah]
1906‐1975。ドイツ系ユダヤ人の哲学者・政治思想家。マールブルク大学、ハイデルベルク大学に学び、1941年、アメリカに亡命。シカゴ大学、ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチ等で教鞭をとる一方、ナチズムや全体主義をめぐる論争に積極的にかかわり、活発な言論活動を展開した
ルッツ,ウルズラ[ルッツ,ウルズラ][Ludz,Ursula]
1936生まれ。ベルリン自由大学で社会学を学んだ後、フリーの翻訳者・編集者として活躍
ノルトマン,インゲボルク[ノルトマン,インゲボルク][Nordmann,Ingeborg]
1944年生まれ。ベルリン自由大学で文芸学、政治学、哲学を研究後、フランクフルト・アム・マインのプロテスタント・アカデミーでジャーナリスト兼研究指導者として活躍。1999年から2002年までドレスデンのハンナ・アーレント全体主義研究所で共同研究
青木隆嘉[アオキタカヨシ]
1932年福岡県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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