出版社内容情報
中世ロマネスク建築とゴシック建築の構造を論じ、その類比において12~13世紀ヨーロッパの歴史と思想・文学を魅力的に解き明かす
内容説明
二つの典型的聖堂建築の構造を論じ、それとの類比において、12~13世紀ヨーロッパの歴史と思想、文学、精神風土を解き明かし、統一性と多様性、エネルギーとエントロピーという永遠の難問に挑む。
目次
危険な海(ラ・メール・デル・ペリル)の大天使聖ミカエル
『ローランの歌』
“メルヴェーユ”
ノルマンディとイル・ド・フランス
塔と扉口
シャルトルの聖母
バラ窓と後陣(アプシス)
十二世紀の色絵ガラス
伝説の窓
“天の女王”の宮廷
三人の王妃
ニコレットとマリオン
聖母の奇跡物語
アベラール
神秘家たち
聖トマス・アクイナス
著者等紹介
アダムズ,ヘンリー[アダムズ,ヘンリー][Adams,Henry]
1838年、ボストンに生まれる。父は駐英大使、祖父と曽祖父は第6代、第2代アメリカ合衆国大統領だった。58年、ハーヴァード大学卒業。61年、父の秘書として渡英、ロンドン滞在中に執筆活動に入る。70年、ハーヴァードの史学科の専任講師となり、中世史とアメリカ史の講義を担当、そのかたわら『北米評論』の編集にたずさわる。80年、『民主主義、一つのアメリカ小説』、84年、小説『エスタ』をそれぞれ匿名で出版。84‐88年、『トマス・ジェファソン及びジェイムズ・マディソン行政下のアメリカ合衆国』全9巻を自費出版。95年、ゴシック建築研究に着手。1904年、『モン・サン・ミシェルとシャルトル』の私家版が、07年には『ヘンリー・アダムズの教育』の私家版が友人知人に送られる。09‐10年、「歴史に適用された位相律」、『アメリカの歴史教師への手紙』が書かれる。12年、脳卒中に倒れ、18年、死去
野島秀勝[ノジマヒデカツ]
1930年、東京に生まれる。東京大学大学院英語英文学博士課程修了。お茶の水女子大学名誉教授、文芸評論家。著書に『迷宮の女たち』(亀井勝一郎賞受賞)など
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