内容説明
神霊・祟り・天変地異…古来、人々が畏怖を抱き、不思議だと思い、息災を祈った非日常的なコト・モノは媒介者によりどのように言語化され、表現され、今日まで伝わるのか―。古記録や歴史書、説話、伝承、絵画といったあらゆる資料を渉猟し、王権・政治・祭祀・信仰・寺社・都市・村・生活・暮らしなど多様な視点から「怪異」とそれに対する人々の営みを読み解いた画期的入門書。
目次
序論・怪異学の視点
総論 怪異学とは何か(日本の怪異・中国の怪異・その西方の驚異;国家統治と怪異 ほか)
各論 怪異から考える(王権と怪異(社寺と怪異―春日社の山木枯槁を中心に;奇談と武家家伝―雷になった松江藩家老について ほか)
信仰と怪異(勝利に導く祖霊;霊験・神異・感通―中国仏教における怪異なるものへの態度 ほか)
人のいとなみと怪異(村と怪異;近世京都の小社と怪異 ほか))