内容説明
文献研究に統計学を融合した、新たな地平。文章を各要素に分解し統計的に分析することで、その作家の文体もクセも計り知ることができる。それは紫式部でもシェイクスピアでも井原西鶴でもチェーホフでも…。文献研究の世界に統計の手法を持ち込んだ「計量文献学」。その先駆者の研究の全貌。
目次
第1章 計量文献学―文献の新たな研究法(計量分析を用いた文献研究;文章の数量的特徴 ほか)
第2章 計量文献学の基礎研究とその応用(計量文献学と計量文体学;書き手の特徴量 ほか)
第3章 源氏物語第三部の複数作者説及び成立過程についての計量分析(計量文献学;源氏物語とは ほか)
第4章 西鶴遺稿集の著者の検討―北条団水の浮世草子との比較分析(遺稿集の著者について;分析対象作品 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
兵頭 浩佑
1
昨今の文学村界隈では、"誤読"だの、"正確な読み"だの、挙句の果ては、"〇〇は批評家ではなく評論家"だの、"批評になっているか微妙といいますか"だのといった、目をむくような言説が飛び交いまくる、まさに混迷を極めた時代に突入している。 このような時代において、あてどなく"再起動"を繰り返しながらただの毀誉褒貶という村の祭事に成り下がった"批評"という名の、今では誰も分からなくなってしまった知的な営みにとって、今これ程相応しい本もない。 批評、無理そうだったらもう計算しましょ。 無理しなくてもおk。2021/02/17
yuya
0
タイトルがかっこいいから手にとった いつか計量文献学の射程って言いたい2019/06/03