内容説明
出版文化史上の一時代を築いた書物の作者・秋里籬島の伝記・著作を多角的に検討することにより、同時代の文壇との接点や交遊、執筆活動を支えた書肆との関わりなどの人的ネットワーク、そして著作の背景にある同時代的な「知」の基盤を浮き彫りにし、変動期の上方における文化的状況と文芸形成の動態を明らかにする。
目次
第1部 籬島の伝記、文学活動と文化圏(籬島の伝記―『秋里家譜』から;籬島の俳諧活動;『天橋立紀行』に見る交遊圏;吉野屋為八の出版活動;俳人三居庵古音小考;名所図会をめぐる書肆の動向)
第2部 知の基盤と著作の形成・出版(『信長記拾遺』考;『忠孝人竜伝』考;『都名所図会』『拾遺都名所図会』考;『京の水』考;『大和名所図会』考;『東海道名所図会』考;『蓮如上人御旧跡絵抄』の周辺)
著者等紹介
藤川玲満[フジカワレマン]
1977年生まれ。2000年お茶の水女子大学文教育学部卒業。2008年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人文科学)。現在、ノートルダム清心女子大学文学部准教授。日本近世文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。