平凡社新書<br> さよならテレビ―ドキュメンタリーを撮るということ

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平凡社新書
さよならテレビ―ドキュメンタリーを撮るということ

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  • サイズ 新書判/ページ数 352p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582859768
  • NDC分類 699.64
  • Cコード C0265

出版社内容情報

世の中には理解不能な現実だってある。得体の知れないはるか外へ──。
『さよならテレビ』をはじめ、『人生フルーツ』『ヤクザと憲法』『ホームレス理事長』『神宮希林』など話題作を世に送り出してきたテレビ界の異才が「未来の表現者」へおくる体験的ドキュメンタリー論。
視聴率、収入と支出、競合他社とのシェア争いといった数字に揺さぶられながら、多メディア化によってさらに進むテレビの地盤沈下、砂漠化。そんな悪戦苦闘のなかで辿り着いたテレビ発のドキュメンタリー全国上映への道。
かつて、お茶の間の人気者だったテレビはなぜつまらなくなったのか。表現におけるタブーとは、カメラを向ける対象との距離をいかにとるか、ドキュメンタリーにおける演出とは……。全メディア人必読の書。

〈魅力ある番組が作れなければ、地上波テレビは終焉する。必要なのは、作れる人材を、作る部署に最大動員して、「やっぱりテレビだ」と思い知らせることだ。どこのチャンネルでもやっている井戸端会議のようなワイドショーやバラエティで各局が消耗戦をしていては、テレビの未来はない。
子どものような気持ちで挑戦し、迷い、苦しみ、もがき、そして腹が捩じ切れるほど必死になって番組制作に熱量を込め続けるしかない。「テレビの神様」は、そういう作り手たちの前に現れるのではないか。「テレビの神様」は、組織の前に現れるのではなく、作り手それぞれの前に現れる。テレビマンの多くが、「テレビの神様」を信じるようになった時、「やっぱり、テレビは面白い」、人々はそう思うのかもしれない〉(エピローグより)

内容説明

かつて、お茶の間の人気者だったテレビはなぜ、これほどつまらなくなったのか。視聴率、収入と支出、他社とのシェア争い…。そんな「数字」ばかりが跋扈する世界のなかで繰り返してきた悪戦苦闘。その末に辿り着いたテレビ発のドキュメンタリー全国上映への道。テレビ界の奇才が「未来の表現者」へ贈る、体験的ドキュメンタリー論。

目次

テレビマンとは何者か
大事なのは、誰と仕事をするか
表現とタブー
放送は常に未完である
世の中には理解不能な現実がある
ドキュメンタリーを、誰が求めているのか
「ダメモト」が表現世界を開く―“司法シリーズ”のこと
「ドキュメンタリー・ドラマ」とは何か
あの時から、ドキュメンタリーは閉塞した世界だった
題材は探すのではなく、出会うもの
組織の中の職人は茨の道
「わかりやすさ」という病
樹木希林ふたたび

著者等紹介

阿武野勝彦[アブノカツヒコ]
1959年静岡県伊東市生まれ。81年同志社大学文学部卒業後、東海テレビに入社。アナウンサー、ディレクター、岐阜駐在記者、報道局専門局長などを経て、現在はゼネラル・プロデューサー。2018年、一連の「東海テレビドキュメンタリー劇場」が菊池寛賞を受賞。ほかに放送人グランプリ、日本記者クラブ賞、芸術選奨文部科学大臣賞、放送文化基金賞個人賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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imagine

11
毎度楽しみにしている東海テレビのドキュメンタリー作品。傑作を次々と放つ著者の、おそらく初書籍。セリフを多用する独特な文体から、理屈よりも情熱で動く人柄が伝わってくる。局内で上司とぶつかり合い、取材相手と気持ちを通じ合う姿は、古き良き報道マンのお手本といったところ。樹木希林さんから絶大な信頼を得ているのも大いに納得。個々の作品について苦労話や後日談が読めるのもファンにとっては嬉しい。働く者への人生論、組織論としても面白い。最短距離でマネーや成功を掴むことばかりが良しとされる今の社会、若者に届いてほしい一冊。2023/06/19

まろまろ

8
目を引いたのがダム建設、権力者のエゴ丸出しの背景がよくわかった。集落が水没する悲しみ、村道が無くなる恐怖。ダムが奪う人間らしさを追及する取材の苦労が忍ばれる。そしてドキュメンタリーの重さを知った。2022/06/25

梅田

6
「ドキュメンタリー好き」を自認していてもそれはたいてい「ドキュメンタリー映画好き」であって、TVドキュメンタリーの存在感はとても小さい。この本はドキュメンタリーの本である以前にTVの本である。もはやTVは主要メディアではなくなった世代からすると、逆にその世界は新鮮に映る。NHKの「再現映像」への辛辣な批判や、仲代達矢と樹木希林の痺れるエピソードなど引きの強い部分も多い。2021/08/28

sekkey

4
著者ほど番組制作の数々の困難さに向き合って戦っているテレビマンは他にいるのだろうか。取材対象者との丁寧な関わり合い、「組織」のしがらみをものともせず、タブーや一見地味で視聴率に繋がらなそうな題材にも果敢に取り組む。「組織」より「個人」、「会社」より「社会」という考え方が大事。ドキュメンタリーはコツコツ、ゆっくり「時をためて」作り出されるもの。人間は多面体で怪しげなことも純粋なことも理解不能なこともある等々現場を知り尽くした説得力のある言葉の数々。後進の方々には阿武野さんのDNAを引き継いでいただきたい。2023/05/21

お抹茶

4
著者は東海テレビで多くのドキュメンタリーを作ってきた。安全・安心を上位概念に位置づけてしまったテレビには自由に表現を繰り出すことが困難になったが,著者はドキュメンタリー映画にも活路を見い出し,世の中の現実を伝えていく。「最後に番組に映り込むのは制作者の裸」と言うくらい,何かを脱ぎ捨てて,目の前の理解できないことをカメラで捉えていくジャーナリストの矜持を感じる。2022/01/27

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