出版社内容情報
北方ユーラシアの諸民族の世界(宇宙)像を巡り、19世紀から1930年代までのシャマニズムに関する調査研究の蓄積をもれなく集約した、シベリアの『金枝篇』! 図版総数110点。
内容説明
北方ユーラシアの諸民族の世界(宇宙)像を巡り、19世紀から1930年代までのシャマニズムに関する調査研究の蓄積をもれなく集約した、シベリアの『金枝篇』。貴重な図版110点収載。
目次
世界像
大地の起源
人間の創造
世界の終末
天神
天神の“息子”と“助手”
出産と出産霊
星々
雷
風
火
神格としての大地
霊魂崇拝
死と物忌みと服喪
死者の身支度
著者等紹介
田中克彦[タナカカツヒコ]
1934年生まれ。東京外国語大学モンゴル語科、一橋大学大学院社会学研究科、ボン大学哲学部で、モンゴル語、言語学、民族学、文献学を学ぶ。現在、一橋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴィクトリー
2
副題にあるようにアルタイ系族諸民族の、伝承、習俗集、と言ったところ。1971年に刊行されたものを東洋文庫に収めたもの。原書は1930年代か?(はっきり書いてない)。大地、天、人間の創造など神話的な伝承や、霊魂崇拝、死についての習俗(服喪、葬儀等)について項目ごとに、様々な民族の話が集められている。2巻の訳者あとがきにもあるように、この本は理論の書では無く資料の書なのであろう。キリスト教、イスラム教、仏教、中国の影響を受けたであろう話も多いけど、独自っぽいものや、混ざった感じのものなど、それぞれに興味深い。2014/09/18
Kaname Funakoshi
1
アルタイ山脈を中心として主に旧ソ連領に広がるテュルク、モンゴル、マンシュー・ツングース語群に属する人たちの民俗学。仏教・キリスト教・イスラム教によって汚染される前の人たちの世界観をまとめた古典2022/11/24
ヨシツネ
0
雷について面白い逸話を紹介している2018/01/05
ワッピー
0
ユーラシア大陸の各民族の世界観を紹介。「デルス・ウザーラ」の主人公がゴリド人でしたが、どのような神話世界を背景に持っているか知りたくて手に取りました。知っている方にとっては当然のことだと思いますが、知識の乏しいワッピーには日本神話やネイティブアメリカンとも共通する要素がかなりあることが新発見でした。2013/02/24