出版社内容情報
銅版画家・南桂子の作り出す童話のような世界。主要作品を網羅し、南自身の文章、谷川俊太郎らの詩、写真等で、その魅力を伝える。
内容説明
銅版画家・南桂子の生み出す、どこまでも繊細で透明な童話のような世界。主要作品を網羅し、パリ時代の日記、谷川俊太郎の詩、石井好子や宮脇愛子ら友人たちのエッセイ、秋山庄太郎の貴重な写真等で、その作品と人生の息吹を伝える。
目次
そして日々が 谷川俊太郎
南桂子銅版画ギャラリー
少女の目、哀しみ、そして幸福 有吉玉青
虹色の境界線、その先 青葉市子
孤高の香り 本江邦夫
桂子さんの絵をなけなしのお金をはたいて買ったあの頃… 石井好子
南桂子さんのこと 宮脇愛子
南桂子、パリの日々
銅版画と出会った人生
童話作家をめざして
銅版に刻む込む、点と線
雑誌「装苑」
装画と挿画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
22
南桂子さんの作品集3冊目。小ぶりではあるが、内容は銅版画はもちろん、南桂子に縁のあった作家や詩人、芸術家のエッセイ、南桂子の日記や手紙、写真、編集部による経歴や画業の紹介など、とても充実している。良本。2019/02/09
橘
14
南桂子さんを知ったのは、確か「玉子ふわふわ」の表紙だったのですが、梨木香歩さんの「ぐるりのこと」の表紙もこの方の作品だったのですね。色使いや、植物の佇まいがとても寂しくて力強くて好きです。画集だと思っていたら、谷川俊太郎さんの詩が載っていたり、青葉市子さんが文を寄せられていたりして贅沢でした。南さんの絵が部屋に飾られているという帝国ホテル、気になります。2018/06/24
ののまる
11
南さんの版画は、本の装幀ではすぐに谷川俊太郎や梨木香歩『ぐるりのこと』が浮かびます。夫の浜口陽三さんも大大大好きな版画家。東京のミュゼ浜口陽三ヤマサコレクションには、探して探して一度行ったことがあって、とても素敵な小さな美術館でした。また行きたい。2016/05/15
kurupira
6
三連休2日目、水天宮前そばミュゼ浜口陽三へ行く、小さな美術館で落ち着いた雰囲気が心地よい。また南桂子展が来た、「コト、コト。コトリ。」の展覧会、鳥が多めでバーダーには嬉しい内容。今回イチオシは「みみづく」かな、丸い目と緑色の体をじっと眺めてしまった。これのポストカード作って欲しいがなかったので、、次に気に入った「水の中の鳥」は購入、キジっぽい色合いの鳥が池?のなかでボーとしてる。どの作品もシンプルだけど不思議な奥行きの構成、誰も真似出来ない感性に少しだけ触れれたかな?2019/02/10
kurupira
6
水天宮前のミュゼ浜口陽三で南桂子の企画展を見逃したと思ったら、8/16まで延長されてた、ラッキー! なので今日見てきました。ここの小さな美術館は小さいけど落ち着いた雰囲気が好きで企画展の度に足を運びますが、南さんの作品を見るのは確か2回目だと思う。平面ではあるが、見ていると引き込まれて奥行きを感じる。色合いもシンプルながら自然な感じの中に赤色が映えていた。木や鳥や城のモチーフからメルヘン的と言われるが、どれを見てもこの人しか描けない感覚の絵なんだよな。図録については、コメントで書こう、、2016/08/11