文学の森
さよならのドライブ

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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784577041000
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

内容説明

老いたトチノキが立ち並ぶ坂道でメアリーはふしぎな女の人に出会った。その人は、おばあちゃんに「だいじょうぶよ」と伝えてほしい、とメアリーに頼むのだが…その人は、ひいおばあちゃんの幽霊!?メアリーはママと幽霊のひいおばあちゃんと、病院にいるおばあちゃんを連れ出し、女4人で夜のドライブへ!幼いころに亡くしてしまった母に再会したおばあちゃんは…。ブッカー賞受賞作家が贈る愛と絆の物語。2012年ガーディアン賞最終候補作、2013年カーネギー賞最終候補作。

著者等紹介

ドイル,ロディ[ドイル,ロディ] [Doyle,Roddy]
アイルランドのダブリン出身の作家。英語と地理の教師を経て、作家活動に入る。1987年『おれたち、ザ・コミットメンツ』(集英社)でデビュー。1993年『バディ・クラークハハハ』(キネマ旬報社)でブッカー賞を受賞。脚本家、劇作家としても活躍

こだまともこ[コダマトモコ]
東京都生まれ。早稲田大学卒業。出版社で雑誌の編集にたずさわったのち、児童文学の創作と翻訳を始める

こがしわかおり[コガシワカオリ]
埼玉県生まれ。早稲田大学卒業。出版社で児童書の編集にたずさわったのち、本の挿絵から装丁まで幅広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マツユキ

14
十二歳のメアリーはある日、おばあさんのような女の人に出会いますが…。曾祖母、祖母、母、娘の四世代が顔を合わせ、会話する不思議なお話。喋り方も独特で、この世界に引き込まれました。成長する不安もあり、死の恐怖もあり、孤独を感じていたであろう母娘にも、曽祖母の存在は救いになっていた。時を超えた血の繋がりが頼もしい。男性の影の薄い家系なので、お兄ちゃん二人が心配ではあります。2024/02/05

葉っぱかさかさ

8
おばあちゃんとさよならをする。そんな哀しいテーマなのに、爽やかさの残るエンディング。4世代の女性たちのユニークな会話が楽しい。命はいつか必ず途絶えてしまうものだけれど、受け継がれて残っていくことの素晴らしさに心がしっとりする。女っていいね(笑)2014/04/13

papakiti

5
4世代女子が一緒にドライブっていいですね。彼女らの会話がいちいち日本と違って?面白いです。翻訳家さんのチョイスかな。アイルランド行ってみたいものです。2024/02/02

timeturner

5
幽霊話だけど怪談じゃない。悲しくて、おかしくて、やさしくて、しみじみ。四世代の女性の人生の一場面を上手に切り取って各々のキャラクターを描くだけでなく、その時代時代のアイルランドも見せてくれる。2017/09/01

Incisor

4
12歳のメアリーが、曾祖母、祖母、母と過ごした奇跡のような時間。アイルランドの風景のなか、4世代の女たちが、娘であったり、母であったり、祖母であったりした日常もえがかれる。かなしくて、せつなくて、あたたかい気持ちになったり、でもかなしくて、せつなくなる。母を、子を、孫を、その先の命を、そのずっと前からの命を、こんなふうに思い合い、思いがこんなふうにつながっていくのなら、もうふれたり、会ったりできなくなったとしても、少しだけ支えとなるかも。2022/07/21

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