出版社内容情報
世界はすべて、単位で成り立っている!
日常生活から最先端科学まで、私たちは「測る」ことで得た結果をもとにさまざまな意思決定を下しています。その基準となるのが単位ですが、その定義は科学の発展とともに、より正確なもの、不変・普遍的なものへと変わってきました。2019年に130年ぶりに改定された「キログラム」など、身近な単位がどう定義され、見直されてきたのか、そのプロセスをたどりながら、単位の役割をさぐります。
第1章 単位の歴史と定義……単位の必要性と意味/体や自然物から誕生/決めて、広めて、正す/国際単位系① 7つの基本単位/国際単位系② 組立単位
第2章 時間の単位[秒]……天体の周期から決めた/原子のふりこで決めた/うるう秒で時間合わせ/時計の進化と未来
第3章 長さの単位[メートル]……子午線を測って決めた/原器、光の波長で定義/光の速さで再定義した
第4章 質量の単位[キログラム]……重さと質量のちがい/水の質量から原器まで/原器の質量が変動した/物理定数で定義した/単位が社会を変える
巻末付録……国際単位系(SI)・SIと併用される単位/固有の名称と記号をもつSI組立単位/10の倍量・分量を表すSIの接頭語/単位を表すときのルール/秒・メートル・キログラムのQ&A
目次
第1章 単位の歴史と定義(単位の必要性と意味;体や自然物から誕生 ほか)
第2章 時間の単位秒(S)(天体の周期から決めた;原子のふりこで決めた ほか)
第3章 長さの単位メートル(m)(地球を測って決めた;原器、光の波長で定義 ほか)
第4章 質量の単位キログラム(kg)(重さと質量のちがい;水の質量から原器まで ほか)
著者等紹介
臼田孝[ウスダタカシ]
国立研究開発法人産業技術総合研究所執行役員、計量標準総合センター長。1987年、東京工業大学総合理工学研究科修士課程修了。学生時代の専攻は精密工学。新日本製鐵株式会社(現・日本製鉄株式会社)を経て、1990年、通商産業省工業技術院計量研究所(現・産業技術総合研究所)入所。振動計測、光波干渉計などの研究に従事。開発した振動加速度校正の国家標準装置は、自動車の衝突安全性向上などに生かされている。2012年より世界18人の委員から構成される国際度量衡委員会のメンバー。博士(工学)。長野県生まれ。おもな受賞歴:振動加速度の国家標準開発に対して第43回市村学術賞貢献賞受賞(2010年度)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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