PHP新書<br> イギリスの失敗―「合意なき離脱」のリスク

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イギリスの失敗―「合意なき離脱」のリスク

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569843506
  • NDC分類 302.33
  • Cコード C0231

出版社内容情報

EU離脱問題で揺れる英国。国内の対立は与野党だけでなく家族内でも。英国の分断から始まるヨーロッパの崩壊。そしてその先に……?

内容説明

「EU(欧州連合)からの離脱期限である10月末までに、必ず離脱を実現する」。英国のボリス・ジョンソン首相は、こう公言してはばからない。世界経済への悪影響が必至の「合意なき離脱」をなぜ進めるのか。議会制民主主義の母国である英国が陥った極度の政治的な混迷。国論は分断され、ポピュリストが民意を支配する。かつて7つの海を支配した老大国の「失敗」から、令和の日本が知っておくべき「教訓」とは―。プレグジット(英国のEU離脱)を決めた2016年の国民投票以来、産経新聞ロンドン支局長として現地の情勢を生で体感してきた著者が、在英3年半の経験を活かし、激動の国際政治の真実を読み解く。

目次

まえがき 「合意なき離脱」へと突き進むジョンソン首相
序章 ポピュリストの素顔
第1章 二大政党制がなぜ機能しないのか
第2章 「氷の女王」はどこで挫折したのか
第3章 英国分断の原因を作ったのは誰か
第4章 世界が恐れる「合意なき離脱」の影響
第5章 最大の難問、アイルランド国境問題
第6章 EUはなぜ懲罰的な姿勢を続けるのか
第7章 英国が「日英同盟」復活を急ぐ理由
あとがき 日本への教訓

著者等紹介

岡部伸[オカベノブル]
1959年、愛媛県生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、産経新聞社に入社。米デューク大学、コロンビア大学東アジア研究所に客員研究員として留学。外信部を経て、モスクワ支局長、社会部次長、社会部編集委員、編集局編集委員などを歴任。2015年12月から19年4月まで英国に赴任、同社ロンドン支局長、立教英国学院理事を務める。現在、同社論説委員。著書に、『消えたヤルタ密約緊急電』(新潮選書、第22回山本七平賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamatoshiuruhashi

37
読友さんのレビューで本書を知り読む。何故英国にはEU離脱と言う考え方が起こるのか、そして何故伝統ある議会がありながら国民投票を実施したのか、何故離脱が選択され、にもかかわらず何故国論がまとまらないのか。非常に判り易く書かれている。「民主主義」を勝ち取っていく長い歴史を持つ国であり、しかも仏と異なり革命ではなく言論で民主主義へと一歩ずつ進んできた国の歴史が、教科書で勉強する歴史ではなく、今へ繋がる歴史であることを改めて感じさせられる。英国の選択が我々にも大きく影響する。良い未来が来たらむことを祈る。2019/10/03

roatsu

27
またきな臭くなってきたとはいえ、当面の離脱期限である10月末が迫る中での時宜を得た一冊。英国のEU離脱について2016年の国民投票以来の政治動向を整理し、分析と当然他人事ではない日本の姿勢についても鋭く提言を加える内容。英国が傲慢やポピュリズムでEU離脱を図ろうとしているわけではないことが、対するEUの交渉姿勢を合わせて見ることで分かってくる。塩野七生さんがよく引用する「いかに悪い結果に繋がったとされる事例でもそれがはじめられた当時まで遡れば善き意志から発していたのであった」というカエサルの言葉がしみじみ2019/09/03

エリク

25
一時期結構有名になってたイギリスのEU離脱についてのお話です。 どこの国も官僚的な政治が行われていることがよくわかります。ホント、上から下のトップダウン式や前例主義はやめてほしいな~w2019/10/14

桑畑みの吉

6
混迷を深めるイギリスのEU離脱問題。結局最終離脱期限の10月31日までに解決しなかった。ここ数年のゴタゴタを体系的に把握したくて本書を読んでみた。内容としてはイギリス側の問題、EU側の問題、日英関係についてが分かりやすく説明されていると思う。イギリスは正式には「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」である。南北アイルランドの現状を知ることが離脱問題を把握する上で重要であると本書を読んで良く分かった。日英関係の章では著者が書き示す通りイギリスは本当に脱中国・親日的なの?と素朴な疑問を持ってしまった。2019/10/29

秋風

3
ブレグジット決定に至るまでキャメロン首相が国民投票を決断する経緯から現在までの過程を分かりやすく説明。「離脱派」「残留派」の迷走で二大政党の崩壊の危機を懸念。最大の難問はアイルランド国境問題の再燃。EUが何故懲罰的な姿勢を続けるかを検証。10月31日の強行離脱まで残り数日となってしまったが、離脱は短期的に英国経済に深刻な打撃を与え大陸欧州にも及び、欧州経済の冷え込を予想。著者は「19年に施行した改正出入国管理法で外国人労働者受け入れに舵を切った日本は欧州の移民政策の失敗は他山の石とせねばならない」と警告。2019/10/24

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