出版社内容情報
音楽に色や形を感覚する、共感覚者の世界とは
音楽に色や形を感覚するなど、五感が入り混じった世界に生きる共感覚者自身の告白。それは、日本人が忘れた日本文化の原風景だった。
一般の人々にとって「ミカンが黄色い」のと同じように、E音は青緑色に、F音は紅色に、著者には感覚される。単音だけでなく、和音や音楽全体にも、色や形を感覚している。
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▼「ある音楽の中では、私の前方三メートル付近で発生した青緑色の球形が、角が丸くなった黄土色の直方体になって私の右肩後ろ方向に進み、やがて背中を回って左手に現れ、そのときには群青色のカーテン状の揺らめきになっている、などということがある」(本文より)
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▼比喩や連想ではない。五感が混じりあった、未分化の世界。このような感覚世界を「共感覚」と呼ぶ。
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▼本書では、当事者の視点から、共感覚とはどういうものなのかを解説する。
▼さらに、古語や和歌の考察などを通して、日本文化の原風景が共感覚的であったことを明らかにする。
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▼本来、人間の基本的な感覚であったはずの共感覚とともに、現代人は何を失ってしまったのか。
●序 私がこの本を執筆した理由
●第1章 共感覚とは何か
●第2章 日本文化の原風景としての共感覚
●第3章 共感覚者男性として
●あとがき
内容説明
一般の人々にとって「ミカンが黄色い」のと同じように、E音は青緑色に、F音は紅色に、著者には感覚される。単音だけでなく、和音や音楽全体にも、色や形を感覚している。比喩や連想ではない。五感が混じりあった、未分化の世界。このような感覚世界を「共感覚」と呼ぶ。本書では、当事者の視点から、共感覚とは何なのかを解説。さらに、日本文化の原風景が共感覚的であったことを明らかにする。
目次
第1章 共感覚とは何か(共感覚とは何か;共感覚ではない感覚;私の感覚世界の模式図 ほか)
第2章 日本文化の原風景としての共感覚(私の前言語的記憶;文字の創作;日本語への確信 ほか)
第3章 共感覚者男性として(共感覚の共時的考察;共感覚者に女性が多い理由;共感覚は障害ではない ほか)
著者等紹介
岩崎純一[イワサキジュンイチ]
1982年、岡山県生まれ。東京大学教養学部中退。自らが幼少より成人の今に至るまで持ち続けている特殊な感覚が、生理学上、「共感覚」と呼ばれているものであることを、20歳の頃に知る。文字の形状に色が見える、音に色や景色が見える、女性の排卵などの各生理現象を、その女性に見聞きする色と音で知る、匂いや味に色や形がある、目視のみで対象者や物体に触れるミラータッチ共感覚を持つ、など、現在の欧米や日本で実在が確認または仮定されている共感覚をほぼすべて保持している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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